小さな生活2011年10月14日 21:37

「滝雨」の予報に、急いで買い物を済ませ、急いで実家に行って、急いで母と夕ご飯を食べて、急いで帰ってきた。
時計を見たらまだ7時前。虫の音が聞える。が、8時になったら予報通りの激しい雨降り。
明日咲く予定の朝顔のつぼみは、はたして開くかな?
ドッコイ氏はあさって長野に「日本一のフランス車のお祭り」に行くのだけれども、ちゃんと晴れるといいな。
海外出張だ、その準備だ、住まいの契約だ、支払いだ、とめまぐるしい毎日、せめて大好きな車の仲間と、出発前に心置きなく遊べると良い。
彼はそのあと用事で実家泊まり、私は留守番。まるで出張の予行演習のようだ。

昨年出版頒布された文部科学省の教材「わくわく原子力ランド」は、事故の後すぐにホームページでの閲覧が中止になって、今日になって180度転換した内容の教材が発表されたけれど、子供たちは何を学び、どう思うのだろう?

私たちの小さな3日間の生活のうちにすらも、世界は、動いてゆく。

大震災から二百日目2011年09月28日 13:36

行方不明者はまだ二千百人近く。
沿岸で発見されるケースが増えているので、今日警察が海岸線を大捜索しているニュースが。
「もう二百日も経ってしまった」と言う気持ちと「まだ二百日しか経っていない」という気持ちが複雑に混じり合う。
この二百日の間にも東北・北関東を中心として中・小規模の地震はたびたびあった。
割と揺れには敏感なタチで、震度1でも「あ、揺れてる」と分る。

この間日赤に寄せられた義援金は29千億円近く、赤い羽根共同募金会が37百億円近く。ボランティア支援金も30億円近く。
先日日赤の義援金受付が来年の3月31日まで延びた、と書いたが、共同募金もいっしょに延びた。
共同募金のボランティア支援は目標が一応30億円なのだそうだが、これはこれからまだまだ必要になると思う。
国の復興規模は兆単位の問題なので、私たちに出来ることは決して大きくはない。

しかし、「ちょっとしてみようか」「しよう」「たとえ少額でもしなければならない」という心が、私たち日本人の心の支えとなる国民性なのだと思う。
立ち寄ったコンビニの募金箱に1円玉2枚でもいい。
「過ぎたこと」にしないで、「もう感心ないこと」にしないで、粘り腰で支援を続けてゆきたい。

ちょっと「天声人語」じみてたかな(笑)。

老女撥ねらる2011年09月08日 16:37

以前、養母の家を片付けていたとき、押し入れから湿気取りの新聞紙が出て来た。
「本日旭区(横浜市)発足」がトップだから40年昔の新聞である。
一面のありがたいことは、ひっくりかえすと社会面になっていることである。
「老女撥(は)ねらる」という見出しで下の方に小さく交通事故の記事が載っている。
さて老女と言うからには腰の曲がったおばあさんかと思ったら、52歳の女性であった。
今だったら婦人団体から抗議が来るな。

私は母方の祖母の顔を長いこと知らなかったのであるが(なにせ戦災で丸焼け)、昨年親戚のつてを頼って、やっとご対面した。
1961年に60歳で、病で逝っているから、それ以前の、50代後半の姿である。
が、これがどう見ても立派な「お婆さん」なのである。
白髪まじりの結った髪、和服、柔和な顔のしわ、パーフェクトに「お婆さん」しているのである。
たぶん初孫が生まれた時だから56~7歳。

これは久世光彦さんの「夢あたたかき」(現在は「ふれもせで」と合本で「向田邦子との二十年・ちくま文庫」になっている)にも似たようなエピソードが出ている。

私は現在49歳だが、「年」を感じると言えば、車のナビ席日焼けで左側だけできた顔のシミがとれないくらいで、老いたと言う実感はない。
あと半年後、50歳で「老女撥ねらる」なんて新聞に書かれたら、抗議するぞ(笑)。

この40年、いや正確には敗戦後の66年間、日本人は平均寿命を延ばしに延ばしてきた。
「定年65歳説」がとりざたされるくらい、「人間五十年」の余命は長い。

養母の家の跡地に球根を植えに行ったら、スーパーの袋を下げた見知らぬ年配の男性に声をかけられた。
聞けばすぐ御近所、ちょっと奥まったところに住んでいる人だった。
「2ヶ月前に妻に先立たれましてね…」
誰でもいい、誰かと言葉を交わしたかったのだろう。
「むさ苦しいもんです、じじいの一人暮らしなんて」
と、苦笑いした、そのスーパーの袋は透けなくても分る、ペヤングソース焼きそばで一杯。
ああ、この人は自分で料理出来ないんだな、それでは味気ない、寂しい一人暮らしだろうなと思った。
私の周りは、父は三宅島暮らしで料理を覚え、兄は山男なので自然と料理が出来、ドッコイ氏はボーイスカウト育ちなので鳥一羽さばける腕前である。

ツレアイをなくしてからの夫婦の平均余命は、女性が十年、男性はたった二年である。

厳しいものである、生きてくということは。

私は普通の人より心拍数が多いので、たぶん平均寿命まで生きないだろう。
のこされたドッコイ氏が、糖尿病と一病息災、あ、心臓もあるか、二病息災で長生きしてくれることを祈るばかりである。
なんと言っても彼の作るオックステール・スープは絶品であるからして。
老後も「料理名人のじいさん」として長く生きてちょ。

私には夢がある。
私を失ってからの彼の食生活を写真を交えた料理本にまとめ、解説を書き、「男やもめのクッキング入門」という本を企画し、出版することだ。
しかし、その時私はこの世にはいないのである、あぁ!

軍足2011年08月15日 16:41

ある方(79才)の、ブログ。
>韓国は国を挙げて日本へ軍足(チャン・グンソク)成る男性を売り込んでいます。
>日本のミーハーの女性軍、今大阪心斎橋大○で、韓国男優グンソク
>(私は敢えて軍足と表記)のポスター団扇などに女性軍が群がっている模様が
>テレビで流れています…

「敢えて」「軍足」とは…あんまりな。(軍手の足版。5本指、または足袋状の簡易靴下のこと)
「軍靴の響き」なーんて、連想しそうな単語。
ちょっと調べれば韓国語表記「張根碩」さんだと分るんですけどね。

私には実はツングースの血がちょっと入っています。(江戸時代頃)
だからかな、わざわざ大切な思いを込めてつけた「グンソク」なり「根碩」なりの名前を悪意を持って「軍足」って言っちゃう性根が分らない。
この方とは残念ですが縁を切りました。

しかし韓流大スター「チャン・グンソクさん」を知らない私も私(笑)。

子どもの被ばく検査結果 削除2011年08月13日 20:23

ニュースは消えていってしまうものだから、ここにこうしてつなぎ止めておきます。
文部科学省のホームページでは閲覧できなくなった学童用副読本「わくわく原子力ランド」も国会図書館ではまだ閲覧可との情報もあり、(もうダメかもしれんが)なんでこんな、必要な情報まで隠すかねーと、おばちゃんタメ息。
居住地区など一部情報のみ消せば済むことじゃんか。

「子どもの被ばく検査結果 削除(NHK NEWSWEBより)

8月11日 5時10分
東京電力・福島第一原子力発電所の事故で、インターネット上で公開されていた福島県の子どもの甲状腺検査の結果について、個人を特定できる可能性があるとして、国の原子力安全委員会が、すべて削除していたことが分かりました。専門家は、「正確な情報提供に逆行する」と指摘しています。
福島第一原発の事故で、国の対策本部は、3月に福島県いわき市などに住む15歳以下の千人余りを対象に、放射性物質が甲状腺に蓄積していないか検査を行い、原子力安全委員会がインターネット上で結果を公開してきました。この中には、いわき市の4歳の子どもが健康への影響は無いとされる、甲状腺に受けた放射線量にして35ミリシーベルトの被ばくをした、とする記述もありました。ところが、詳しい住所が含まれていたことから、原子力安全委員会は、「個人を特定できる可能性がある」として、今月初め、記述をすべて削除しました。しかし、子どもの甲状腺の検査結果は、ほかには一切公表されていないうえ、個人の特定とは関係のない、被ばく線量などの情報まで削除されたことから批判の声があがっています。災害時の情報伝達に詳しい東京女子大学の広瀬弘忠名誉教授は、「子どもの被ばくに過敏に反応されることを恐れて削除したと言われてもしかたがない。正確な情報提供で対応できるようにしてもらわなければならないのに、逆行するあり方だ」と指摘しています。」

悲しい夢ばかりみている2011年07月19日 17:51

 
スラスラとペンを走らせて絵を描いている夢をみた
それは私の目から見ても美しい線だった
本当は指の痙攣でもうペンは握れないのに

寝転がったままで便箋に文章を書いている夢をみた
それは綺麗な文字で、面白い文章だった
もう字すらまともには書けないで、文章はみんなパソコンにすがっているのに

私は叶わない夢ばかりみている

諦めないと誓ったのに、私の指は悪くなる一方だ

現実は厳しい

母娘の交換日記を書くのも辛いほど、自在に文字を書くのすら難しい

鬱なのは百も千も承知だ

特に今はそれが深いことも分っている
何度もくぐり抜けてきた悪い夢の時間帯だ それだけだ

ただ辛いときには言葉にしたいだけ…

本日もドタバタとしながら考える2011年07月12日 21:43

朝、布団の中で痙攣発作2分ほど。これだから脳炎は困る。
痙攣発作は前回の「江戸桜」会場で起こして以来ちょくちょく出るようになってきていたが、このレベルは2007年の川崎琉球民謡コンサート会場以来か。
あのときはスピーカーの(しかも古い)真ん前の席で、大音量で割れたスピーチを聞いているうちに気分が悪くなったのだった。
今回は前触れも何も無しに寝起きの一発。しかも全身。
続くようなら医者へ行こう。

暑い中、母につきあってもらってお中元(デパートではラッシュピークを過ぎたのでもう「暑中見舞いお届け」になってしまうそうだが)の手配。
直前に変更などあり、あたふたする。兎角浮き世は面倒だ。
が、眼交(まなかい)にもとなかかりて、じゃない、お世話になったあの顔、なつかしいこの顔など浮かび、安寐(やすい)しなさぬ、じゃない、おつきあいというのも人生の味わいのうちだな、と思う。

元歌は山上憶良(やまのうえのおくら・万葉集)

 瓜食(は)めば 子ども思ほゆ

 栗食めば まして偲はゆ(しのばゆ)

 いづくより 来りしものぞ

 眼交(まなかい)に もとなかかりて 安寐(やすい)しなさぬ  

何かのご縁で親しくなった、親戚になった、教えを受けた、大切な方々である。
このご縁は、いずくより来りしものぞ。
生きてゆくこと、それ自体の不思議。

家紋2011年06月21日 22:11




ウチの家紋は「丸に梅鉢」で、天神様、菅原道真と同じである。
あれ、本家には丸はなかったかな?
とにかく父がこの家紋を気に入っていて、勉学一筋の人であったから、よく
「いいか、ウチは菅原道真と繋がっているんだ、よく学べよ。」
と本家・菅原道真さんが聞いたら怒りそうなバチが当たりなことを酒が入ると上機嫌で言っていた。

東風(こち)吹かば 匂ひをこせよ 梅の花 主なしとて 春な忘れそ

好きな、飛梅(とびうめ)伝説の和歌であるが、道真が藤原一族の謀略で太宰府に左遷されるときに詠んだという。
梅は一夜で京の都から太宰府に飛んだ。

これも現代ではいろんなバージョンがあって「思いおこせよ」だったり「春を忘るな」だったりするのであるが私は「匂ひをこせよ」「な忘れそ」が好き。

以前上野のお山に美術展を母と見に行った帰り、上野の天神さまで
「そうだわ、お隣の玲子ちゃんが受験だわ、お守り買って帰りましょう。」
と参拝してお守りを買っていったら無事合格、えらく喜ばれた。
団地が、まだ棟割り長屋のようなおつきあいだった頃のことである。

さて、私の家紋は養女に行って「違い鷹の羽」になるのだが、これは奇しくも実母の家と同じ(わーい)、結婚したドッコイはなんと「六文銭」で 真田家と同じである。


私の同級生に「上○」というお嬢さんがいて(あえて伏す)
「ウチの家紋なんて頭来ちゃうわよ『○』に『上』なのよ、「マルコメみそ」じゃあるまいし!」
とブーたれていたのであるが、それはそれで分りやすくて書きやすくていいと思う。
世の中には「桜蝶」「桜蟹」なんて、とても難しい、描けやしない紋もあるのだからして。



ある結婚式場で「神宮司家・山田家」の案内看板を見たときには、私は「深い愛」を感じたのである。
私なんて横浜で結婚式を挙げたときは養母の名前「ツダ」で、長野で披露宴をしたときは、義父の「世間体があるから」のひと言で旧姓「スギウラ」だったんだぞー。


「パラリンク」って…2011年06月17日 23:56

石原都知事が本日オリンピックの東京(中心)開催誘致を表明したわけだが。
「2020年のオリンピックとパラリンク…」って…
「パラリンピック」はこの人のボキャブラリーに入ってないのか?
「パラリンピック」はオマケか?
ボケたか?!

成長点2011年06月11日 00:20

毎日新聞ニュースより

【福島第1原発:7人の母乳から微量の放射性セシウム検出】2011年6月7日 20時57分

原発事故の母乳への影響を探る厚生労働省研究班は7日、母乳中の放射性物質の調査結果を発表した。
福島県など8県の108人を調べ、福島県在住の7人から微量の放射性セシウムを検出したが、主任研究者の欅田(くぬぎた)尚樹・国立保健医療科学院生活環境研究部長は「非常に低いレベルで、母体や乳児への影響はない」としている。

調査は福島県と周辺の宮城、山形、茨城、栃木、群馬、千葉の各県と、比較のため原発事故の影響がないとみられる高知県の女性を対象に実施。
福島県内の21人中、いわき市などの7人から最大1キログラム当たり1・9~13・1ベクレルの放射性セシウムを検出。
大気中の放射性物質を吸い込むことで被ばくしたとみられるという。【石川隆宣】

私の友人の両親は広島で体内被曝している。W被爆者2世の友人も被爆者手帳を持っている。
胎児は、母乳は、放射能の「最終集積所」である。

毎日新聞ニュースより

【放射性物質:静岡の製茶からセシウム検出】

静岡県は9日、静岡市葵区の藁科(わらしな)地区の工場で作られた製茶「本山(ほんやま)茶」から、食品衛生法の暫定規制値を超える放射性セシウムが検出されたと発表した。
県がサンプル調査した主要19産地の製茶は全て暫定規制値以下だったが、業者の自主検査で検出された。同県の製茶の検査で、暫定規制値を超える結果が判明したのは初めて。
通信販売業者が取扱商品を自主検査し、同地区など2カ所で製造された製茶で、暫定規制値(1キロあたり500ベクレル)を超えたことが判明し、県に報告した。県が改めて検査したところ、1キロあたり679ベクレルの放射性セシウムが見つかった。
県は該当する工場に出荷自粛を要請する一方で、同地区内にある約100カ所の工場で、製茶の放射能検査を週明けにも実施する。
県はこの日主要19産地のうち、未発表だった11産地の製茶の放射能検査結果を発表。放射性セシウム値は1キロあたり128~413ベクレルだった。
県は「飲用茶にすれば放射性物質は約85分の1に薄まり、679ベクレルは健康に問題がない数値」として、出荷制限の範囲を現在の自治体単位から工場単位などに狭めるよう国に求めている。【仲田力行】

放射性物質を含んだ風は、福島から静岡まで飛んでいる。
新芽を使って作る茶も、「最終集積所」である。

私は「向日葵・タラントマリ」に書いたヒマワリたちの最終処分場も心配している。
問題は、「成長点が放射能物質の最終集積場になる」というゆるぎない事実である。
「安全基準」「安全神話」というものが、いかに儚く崩れ去るものかということを、私たちは考えなければならない。
福島で被災して他県に避難した若い世代ほど「地元に帰れない」という意識を高めているという。
地殻変動による地震や、伊豆、霧島の活火山のレベル変動が続いている今、本当に、学ばなければならないのだ。