おことわり ― 2025年03月15日 02:00
此処に書いた文章はすべて
「UFO文學・須磨の浦華子」に著作権があります。
無断転載は堅くお断りします。
発覚した場合は提訴します。
いや、実際やられたんです。
人の文章を寄せ集めて、広告料で収入受けている人。
エッセイはいずれダイジェストで「UFO文學」に載ります。
(オマケエッセイ付き、挿絵付き)
それまで待って下さい。
抜刀質店
「UFO文學・須磨の浦華子」に著作権があります。
無断転載は堅くお断りします。
発覚した場合は提訴します。
いや、実際やられたんです。
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エッセイはいずれダイジェストで「UFO文學」に載ります。
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それまで待って下さい。
抜刀質店
東京の雪 ― 2023年02月10日 23:59
東京で雪が降っている。
この冬初めての積雪である。
東京は雪に弱い。
江戸・明治には人力と(旧江戸はとにかく水路の街だったので)水運でなんとかなったが、電車・自動車頼みの戦後高度成長昭和以降は「雪に対して打つ手なし」になってしまった。東京23区なんて積雪5センチ以下でも「大雪警報発令」騒ぎなんである。10センチ超えると救急車で搬送されるケガ人が軽く200件こえてしまう。
首都高速環状線は片っ端から入り口閉鎖になるし、電車やバスは遅れたり間引いたりストップしたりで、人の流れも物流も大騒ぎである。
乗換駅なんかホームから人がこぼれてしまうので改札を閉鎖して、駅の外まで十重二十重の大群衆で、帰宅ラッシュに重なると、もうとんでもない混乱になってしまう。
東京とそれを取り巻く首都圏は、とにかく人が多すぎるのだ。
大問題なのはこの雪が都立高校の受験スケジュールとかぶってしまっていることで、浅草・新宿・渋谷あたりはすでに雨になって積もらないらしいが、東京の西、八王子や青梅はもう「山」エリア、どんと積もるし溶けない。中3の受験生を交通遭難者にするととんでもないことになってしまうので、受験会場である高校前の坂道の除雪から、昼の弁当を入手できなかった受験生のカロリー補給、試験が終わっっても無事に家に帰りつけるかの心配、と、もう職員総出で大変な状態らしい。
センター入試といい公立高校、私立受験といい、なんで日本列島一番厳しい季節にやるのかなあ。
冬入試は中国・韓国、東アジアには多いけれど、世界全体では「夏前入試で新入学は秋から」が多数派だ。海外から日本への「留学生」は、半年待機しなければならないのが現状で、これが日本の大学への積極的留学を阻む大きな壁になっているという。
桜咲く中、心新たに「ピカピカの1年生」というのはとっても美的ではあるけれど、地球温暖化で「日本は夏猛暑冬豪雪化がますます進むだろう」なんて予測を耳にすると、このままで大丈夫かな、とも思う。
この冬初めての積雪である。
東京は雪に弱い。
江戸・明治には人力と(旧江戸はとにかく水路の街だったので)水運でなんとかなったが、電車・自動車頼みの戦後高度成長昭和以降は「雪に対して打つ手なし」になってしまった。東京23区なんて積雪5センチ以下でも「大雪警報発令」騒ぎなんである。10センチ超えると救急車で搬送されるケガ人が軽く200件こえてしまう。
首都高速環状線は片っ端から入り口閉鎖になるし、電車やバスは遅れたり間引いたりストップしたりで、人の流れも物流も大騒ぎである。
乗換駅なんかホームから人がこぼれてしまうので改札を閉鎖して、駅の外まで十重二十重の大群衆で、帰宅ラッシュに重なると、もうとんでもない混乱になってしまう。
東京とそれを取り巻く首都圏は、とにかく人が多すぎるのだ。
大問題なのはこの雪が都立高校の受験スケジュールとかぶってしまっていることで、浅草・新宿・渋谷あたりはすでに雨になって積もらないらしいが、東京の西、八王子や青梅はもう「山」エリア、どんと積もるし溶けない。中3の受験生を交通遭難者にするととんでもないことになってしまうので、受験会場である高校前の坂道の除雪から、昼の弁当を入手できなかった受験生のカロリー補給、試験が終わっっても無事に家に帰りつけるかの心配、と、もう職員総出で大変な状態らしい。
センター入試といい公立高校、私立受験といい、なんで日本列島一番厳しい季節にやるのかなあ。
冬入試は中国・韓国、東アジアには多いけれど、世界全体では「夏前入試で新入学は秋から」が多数派だ。海外から日本への「留学生」は、半年待機しなければならないのが現状で、これが日本の大学への積極的留学を阻む大きな壁になっているという。
桜咲く中、心新たに「ピカピカの1年生」というのはとっても美的ではあるけれど、地球温暖化で「日本は夏猛暑冬豪雪化がますます進むだろう」なんて予測を耳にすると、このままで大丈夫かな、とも思う。
新年・パソコンついに買い替え ― 2023年01月01日 15:01
パソコン、古いのをだましだまし使ってきたが、いよいよ寿命。
いろいろ必要なものはどんどんバージョンアップしてしまったし、最近はもっぱら布団の上での御出座しになっているのだが、バッテリーが2時間半しかもたなくなってしまった。
はっきりいって、これでは「ちょっとした作文」も出来ない。
で、年末ヨドバシへ。
店員さんと延々吟味して、なんとか工面した財布内ぎりぎりの額で、いちばん新しいのを入手。
私はメカに関してはとことんオンチなので、冬の休暇に入ったドッコイ氏に数日がんばってもらって、本日お目見えである。
1月1日デビュー、とってもめでたい。
なんとバッテリーは最長19時間半、文字のポイントもぐんと大きくなって、こんなに使いやすくって、もう一体全体どうしよう状態なんである。(「アラ還」でいきなり目が悪くなって、ものすごく困っていたので助かった)
兄の死のダメージが最期の悪あがきしているのか、鬱がこじれて「離人感出まくり」状態で、ここしばらくえらく大変だったのだが、年も改まったし、パソコンも新しくなったし、元旦の朝晴れて風なし近所の森の公園を散歩して来たしで、ここは自分に活を入れて、踏み出してみるのもいいタイミングかもしれない。
なにしろ兄が死んでからもう2年経っちゃったのだ。
兄は私にとって良くも悪くも絶対的存在だったのだが、そろそろ「引きずられるのも終わりにしましょうね」の時期が来たのかもしれない。
とりあえず2023年は「前向きモード」からスタートしてみます。よろしくおねがいします。
いろいろ必要なものはどんどんバージョンアップしてしまったし、最近はもっぱら布団の上での御出座しになっているのだが、バッテリーが2時間半しかもたなくなってしまった。
はっきりいって、これでは「ちょっとした作文」も出来ない。
で、年末ヨドバシへ。
店員さんと延々吟味して、なんとか工面した財布内ぎりぎりの額で、いちばん新しいのを入手。
私はメカに関してはとことんオンチなので、冬の休暇に入ったドッコイ氏に数日がんばってもらって、本日お目見えである。
1月1日デビュー、とってもめでたい。
なんとバッテリーは最長19時間半、文字のポイントもぐんと大きくなって、こんなに使いやすくって、もう一体全体どうしよう状態なんである。(「アラ還」でいきなり目が悪くなって、ものすごく困っていたので助かった)
兄の死のダメージが最期の悪あがきしているのか、鬱がこじれて「離人感出まくり」状態で、ここしばらくえらく大変だったのだが、年も改まったし、パソコンも新しくなったし、元旦の朝晴れて風なし近所の森の公園を散歩して来たしで、ここは自分に活を入れて、踏み出してみるのもいいタイミングかもしれない。
なにしろ兄が死んでからもう2年経っちゃったのだ。
兄は私にとって良くも悪くも絶対的存在だったのだが、そろそろ「引きずられるのも終わりにしましょうね」の時期が来たのかもしれない。
とりあえず2023年は「前向きモード」からスタートしてみます。よろしくおねがいします。
「良いお年を」と言えるコツ ― 2022年12月13日 17:01
今年最後の病院の日で1年の総めくりをして薬局への細い裏道を歩いていた。ら、難儀をしているお婆さんと出会った。
年はたぶん80~85。細くて小柄で、杖こそないが足元がつらそう。が、重そうな段ボールを必死に両手で持っていて、転んだりしたら手もつけないでケガすること確実である。で
「お手伝いしましょう」
と杖と反対の空いている手で段ボールの底を支えた。
「夫が車で迎えに来るところ、すぐですのでいいです。すみません」
確かにそれらしい車はあと15メートルくらい、でも前に配送車が止まっちゃってるんでちょっと時間かかるみたい。フタのしていない段ボールの中味は、ちらっと見たらリンゴとジャガイモと玉ねぎとお餅で、確実に重たい。すみませんすみませんとしきりに謝るが、高齢者のサポートの場合
「してあげましょう」「すみません」
では相手の心にいらん負担をかけてしまうんで
「させてください」「ありがとう」
と気持ちよく受けてもらわなければいけない。
すぐそこで運転席にいる夫の方はと見ると、目の前の配送車にハンドル握ってイライラしているらしく、こっちに視線回して、ドア開けて重い段ボールの荷物受け取りに来る、とっさの機転が効かないみたい(おじいさんにはありがちである)。細いとはいえ人通りのある道で、ふたりで動くと危ないんで
「ダンナさまがここへ来るまでの間ここで支えさせてくださいね」
と立って待つことにした。
「すみません、すみません」
とひたすら恐縮モードなんで、方向変えなきゃ、ということで
「気ぜわしい季節になって買い物も大変ですよね。コロナだ物価高だで大変ですけれど、でもお正月は来るんですねえ」
と笑いかけてめでたい方に持っていったら、やっとお婆さんのモードも変わった。ニッコリして
「本当ですねえ、もうすぐお正月なんですね」
「車で迎えに来てくれるなんて素敵なダンナさまですね」
と答えたら、こっちに耳寄せて小声で
「とんでもない、わがままで身勝手、私の事なんてなんにも分かっちゃくれません」
「ああ分かります、男の人ってそういうトコあります、ウチもそうですよ。でも、なにかいいところもおありでしょう?」
「いいえいいえ、いいトコなんてひとつもあるもんですか」
そのとき目の前で車が止まって、渋い顔した、明らかに待たされて不機嫌なおじいさんが降りてきた。こりゃいかん。
「ああ、頼もしいご主人様の登場ですね、お待ちしてましたよ!」
ととびっきりの笑顔を向けたら、おじいさん急にご機嫌になってニコニコ顔で荷物受け取って、トランクに積みにいっちゃった。
私の場合、仕事の性質上クライアント高齢者男性と沢山会った。難しい性格の義父とのつきあいで「しゅうととヨメの良好な関係」を維持することで、はっきりいって「大学院修了」レベルだと思う。明治生まれの養母の介護というのもあって高齢女性とのつきあいも多かった。心ほどくには「男は立てる・女は気持ちよくなってもらう」のが、まず一番の基本である。
お婆さんの耳元で
「ダンナさまのいいところお正月までにひとつ見つけてくださいね」
とささやいたら、私の腕を取って
「あなたのようないい人に会えて今日は本当に良かった。ありがとうございます。良いお年をお迎えください」
と笑顔で言ってくれた。
「私もお会いできてよかったです。ありがとうございます。良いお年を」
と、笑顔で別れる事が出来た。
日本の人間関係というのは、どんなに難しい状況設定でも、互いに
「会えてよかった、ありがとう」
と、めでためでたしで別れるのが一番である。
ましてや年の瀬の場合、絶対である。
年はたぶん80~85。細くて小柄で、杖こそないが足元がつらそう。が、重そうな段ボールを必死に両手で持っていて、転んだりしたら手もつけないでケガすること確実である。で
「お手伝いしましょう」
と杖と反対の空いている手で段ボールの底を支えた。
「夫が車で迎えに来るところ、すぐですのでいいです。すみません」
確かにそれらしい車はあと15メートルくらい、でも前に配送車が止まっちゃってるんでちょっと時間かかるみたい。フタのしていない段ボールの中味は、ちらっと見たらリンゴとジャガイモと玉ねぎとお餅で、確実に重たい。すみませんすみませんとしきりに謝るが、高齢者のサポートの場合
「してあげましょう」「すみません」
では相手の心にいらん負担をかけてしまうんで
「させてください」「ありがとう」
と気持ちよく受けてもらわなければいけない。
すぐそこで運転席にいる夫の方はと見ると、目の前の配送車にハンドル握ってイライラしているらしく、こっちに視線回して、ドア開けて重い段ボールの荷物受け取りに来る、とっさの機転が効かないみたい(おじいさんにはありがちである)。細いとはいえ人通りのある道で、ふたりで動くと危ないんで
「ダンナさまがここへ来るまでの間ここで支えさせてくださいね」
と立って待つことにした。
「すみません、すみません」
とひたすら恐縮モードなんで、方向変えなきゃ、ということで
「気ぜわしい季節になって買い物も大変ですよね。コロナだ物価高だで大変ですけれど、でもお正月は来るんですねえ」
と笑いかけてめでたい方に持っていったら、やっとお婆さんのモードも変わった。ニッコリして
「本当ですねえ、もうすぐお正月なんですね」
「車で迎えに来てくれるなんて素敵なダンナさまですね」
と答えたら、こっちに耳寄せて小声で
「とんでもない、わがままで身勝手、私の事なんてなんにも分かっちゃくれません」
「ああ分かります、男の人ってそういうトコあります、ウチもそうですよ。でも、なにかいいところもおありでしょう?」
「いいえいいえ、いいトコなんてひとつもあるもんですか」
そのとき目の前で車が止まって、渋い顔した、明らかに待たされて不機嫌なおじいさんが降りてきた。こりゃいかん。
「ああ、頼もしいご主人様の登場ですね、お待ちしてましたよ!」
ととびっきりの笑顔を向けたら、おじいさん急にご機嫌になってニコニコ顔で荷物受け取って、トランクに積みにいっちゃった。
私の場合、仕事の性質上クライアント高齢者男性と沢山会った。難しい性格の義父とのつきあいで「しゅうととヨメの良好な関係」を維持することで、はっきりいって「大学院修了」レベルだと思う。明治生まれの養母の介護というのもあって高齢女性とのつきあいも多かった。心ほどくには「男は立てる・女は気持ちよくなってもらう」のが、まず一番の基本である。
お婆さんの耳元で
「ダンナさまのいいところお正月までにひとつ見つけてくださいね」
とささやいたら、私の腕を取って
「あなたのようないい人に会えて今日は本当に良かった。ありがとうございます。良いお年をお迎えください」
と笑顔で言ってくれた。
「私もお会いできてよかったです。ありがとうございます。良いお年を」
と、笑顔で別れる事が出来た。
日本の人間関係というのは、どんなに難しい状況設定でも、互いに
「会えてよかった、ありがとう」
と、めでためでたしで別れるのが一番である。
ましてや年の瀬の場合、絶対である。
告別式の貼り紙 ― 2022年07月04日 01:38
自治会の掲示板に告別式の告知がぺらんと貼ってあった。
年寄りの多いご町内、亡くなったという話は年に何度かあるが、今は葬儀社のスペースで行うのが普通で、昔のように「狭い自治会館の和室を借りて、家族とご近所さんでお通夜」というのは絶えて久しい。告知も電話連絡で、貼り紙はまずめったにない。
告別式は駅そばの葬儀会館とのことであった。
90のおじいさんである。
夫ドッコイ氏が自治会の役員なので訪ねたら、
「ああ、もうとっくに引退したけど,以前毎年自治会の役員つとめて、『遣り手の自治会長』として有名人だった〇〇さん。
引退後はすぐそこの小学校の前で子供達のために黄色い旗ふってたおじいさんだよ」
あ、それなら知ってる人だ、毎朝ニコニコ子供達を渡らせてた横断歩道の、あのおじいさんかー。
雨の日も風の日も大変だったよな。
私が渡るとき
「おはようございます、ありがとうございます」
って挨拶したらニッコリいい笑顔だったよな。
しかし、私は彼のもう一つの顔も知ってるんだ。
子供の登校時間を過ぎてバスに乗ったとき。
最初はわかんなかった、旗も黄色いキャップも安全ベストもないから。
ただ「妙に似たおじいさんだなあ」と思った。
顔がね、エンマ様そっくり、おっかないの。
で、ものすごく不機嫌そうにふんぞり返って席に座った。
でも、やっぱりあの「横断歩道ではニコニコえびす顔の黄色い旗持ったおじいさん」に間違いなかったの。
人は何かしら複数の顔を持っているもんだ、多かれ少なかれ。
伝説の「遣り手の自治会長」とは、そういうことでもあるのかもしれないし。
「立場が変われば人格も極端に変わる人」というのは、決してめずらしいものではない。
それがいいのか悪いのかは、一概には言えない。
池波正太郎の「鬼平」だったか、裕福な篤志家の商人が捕まえてみれば大盗族のボスというのがあったな。
まったくもって、人は一面では測れない。
年寄りの多いご町内、亡くなったという話は年に何度かあるが、今は葬儀社のスペースで行うのが普通で、昔のように「狭い自治会館の和室を借りて、家族とご近所さんでお通夜」というのは絶えて久しい。告知も電話連絡で、貼り紙はまずめったにない。
告別式は駅そばの葬儀会館とのことであった。
90のおじいさんである。
夫ドッコイ氏が自治会の役員なので訪ねたら、
「ああ、もうとっくに引退したけど,以前毎年自治会の役員つとめて、『遣り手の自治会長』として有名人だった〇〇さん。
引退後はすぐそこの小学校の前で子供達のために黄色い旗ふってたおじいさんだよ」
あ、それなら知ってる人だ、毎朝ニコニコ子供達を渡らせてた横断歩道の、あのおじいさんかー。
雨の日も風の日も大変だったよな。
私が渡るとき
「おはようございます、ありがとうございます」
って挨拶したらニッコリいい笑顔だったよな。
しかし、私は彼のもう一つの顔も知ってるんだ。
子供の登校時間を過ぎてバスに乗ったとき。
最初はわかんなかった、旗も黄色いキャップも安全ベストもないから。
ただ「妙に似たおじいさんだなあ」と思った。
顔がね、エンマ様そっくり、おっかないの。
で、ものすごく不機嫌そうにふんぞり返って席に座った。
でも、やっぱりあの「横断歩道ではニコニコえびす顔の黄色い旗持ったおじいさん」に間違いなかったの。
人は何かしら複数の顔を持っているもんだ、多かれ少なかれ。
伝説の「遣り手の自治会長」とは、そういうことでもあるのかもしれないし。
「立場が変われば人格も極端に変わる人」というのは、決してめずらしいものではない。
それがいいのか悪いのかは、一概には言えない。
池波正太郎の「鬼平」だったか、裕福な篤志家の商人が捕まえてみれば大盗族のボスというのがあったな。
まったくもって、人は一面では測れない。
白い切符 ― 2022年06月15日 04:31
ローマで地下鉄に乗ったのは、もう前世紀末のことだ。
不況も不況、もう国家破産するんじゃないかってくらいの不況のどん底で、イタリアは溢れる難民と失業者の群れでどうしようもなくなっていた。
道を歩くと難民の子供スリ集団がウロウロしていて、観光客の日本人、気が抜けない。
買い物しても、当時の貨幣リラ、小銭のコインが不足していて,細かいお釣りの端数はキャンデー1つ2つで渡される始末である。
地下鉄に乗った。
券売機で切符を買って唖然とした。
駅名も料金も記載されていない、ただの白い紙っぺらである。
だがそれでみんな平然として改札を通っていく。
日本の切符をご存じの方ならお分かりでしょう。
まず地紙に偽造防止の薄い印刷がある。そこに印字がある。それが交通切符。
しかし,なんにも無いんである。
ただの白い紙っぺら。
それで通ってちゃったんである、当時のイタリアって国は。
しかし。
ホテルに戻ってキヨスクで買ってきた「TVガイド」片手にテレビを見た。
新藤兼人監督・乙羽信子主演の映画「鬼婆」なんかやってる。
日本のアニメ「シルバニアファミリー」なんかもある。
で、ふとコメディー番組に目がとまった。
言葉はまるで分からない。
けれど、ものすごくおもしろい。
何と言っていいのか,間合いが絶妙で目が離せなくなっちゃうんである。
これがイタリアという国のセンスかと思った。
ああ、この国は大丈夫だ。たとえ今どん底だろうと。
案の定,今イタリアは大丈夫である。しっかり立ち直った。
日本は今とんでもない危機にある。
ものすごい額の国家赤字を抱えて,これで世界大恐慌とか大地震とか、来ちゃったらどうするの?与党の皆様よ、日銀よ。
でもまあ、駅の切符が白い紙で出ようが、立ち直れるときは大丈夫。
なんとなれば駅の自動改札は無条件で人を通すセキュリティー機能がある。
これは「駅の自動改札システム」を発明して特許取ったエンジニアの娘だから、自信を持って言っちゃう。
白い切符が発券されても,胸を張って改札を通りなさい。
互いにウソをつかない、信頼し合う、というルールの下に、日本人はあるのだ。
「日本でわざと財布を落とすと50回が50回とも返ってくる」
という実証実験をしたアメリカの学者さんがいたが。
守るべきモンを守ってりゃ、社会秩序は保たれるんである。
ただね。
無収入なのに「去年からコロナでこれだけ損益がありました」って申告して、「だから給付金下さい」って申告しちゃった人。
それはウソだから止めなさい、もらっちゃたら返しなさい。
みんなが納めた税金の、ウソつきドロボーだから。
不況も不況、もう国家破産するんじゃないかってくらいの不況のどん底で、イタリアは溢れる難民と失業者の群れでどうしようもなくなっていた。
道を歩くと難民の子供スリ集団がウロウロしていて、観光客の日本人、気が抜けない。
買い物しても、当時の貨幣リラ、小銭のコインが不足していて,細かいお釣りの端数はキャンデー1つ2つで渡される始末である。
地下鉄に乗った。
券売機で切符を買って唖然とした。
駅名も料金も記載されていない、ただの白い紙っぺらである。
だがそれでみんな平然として改札を通っていく。
日本の切符をご存じの方ならお分かりでしょう。
まず地紙に偽造防止の薄い印刷がある。そこに印字がある。それが交通切符。
しかし,なんにも無いんである。
ただの白い紙っぺら。
それで通ってちゃったんである、当時のイタリアって国は。
しかし。
ホテルに戻ってキヨスクで買ってきた「TVガイド」片手にテレビを見た。
新藤兼人監督・乙羽信子主演の映画「鬼婆」なんかやってる。
日本のアニメ「シルバニアファミリー」なんかもある。
で、ふとコメディー番組に目がとまった。
言葉はまるで分からない。
けれど、ものすごくおもしろい。
何と言っていいのか,間合いが絶妙で目が離せなくなっちゃうんである。
これがイタリアという国のセンスかと思った。
ああ、この国は大丈夫だ。たとえ今どん底だろうと。
案の定,今イタリアは大丈夫である。しっかり立ち直った。
日本は今とんでもない危機にある。
ものすごい額の国家赤字を抱えて,これで世界大恐慌とか大地震とか、来ちゃったらどうするの?与党の皆様よ、日銀よ。
でもまあ、駅の切符が白い紙で出ようが、立ち直れるときは大丈夫。
なんとなれば駅の自動改札は無条件で人を通すセキュリティー機能がある。
これは「駅の自動改札システム」を発明して特許取ったエンジニアの娘だから、自信を持って言っちゃう。
白い切符が発券されても,胸を張って改札を通りなさい。
互いにウソをつかない、信頼し合う、というルールの下に、日本人はあるのだ。
「日本でわざと財布を落とすと50回が50回とも返ってくる」
という実証実験をしたアメリカの学者さんがいたが。
守るべきモンを守ってりゃ、社会秩序は保たれるんである。
ただね。
無収入なのに「去年からコロナでこれだけ損益がありました」って申告して、「だから給付金下さい」って申告しちゃった人。
それはウソだから止めなさい、もらっちゃたら返しなさい。
みんなが納めた税金の、ウソつきドロボーだから。
愚かな転売ヤーめ! ― 2020年06月03日 04:22
自粛中、休校になった家庭が悲鳴をあげたのが悪質転売ヤーによる「ホットケーキミックスの買い占め」。
大型スーパーなどの棚が空になっていた。
学校再開されて値崩れ起こしてザマー見ろ!である。
在庫の山に埋もれて破産してしまえ。
マスクや消毒液と違って粉モンには賞味期限があるんじゃ。
大型スーパーなどの棚が空になっていた。
学校再開されて値崩れ起こしてザマー見ろ!である。
在庫の山に埋もれて破産してしまえ。
マスクや消毒液と違って粉モンには賞味期限があるんじゃ。
マスクが届いた ― 2020年05月28日 19:00
安部ノマスクがやっと届いた。
あんまり小さくって笑っちゃった。
問題は「ポスティングシステム」なんで、死んじゃった姑の家にも届くってこった。
いらん、て。
そんなの税金の無駄だって。
だけど「ポストのある家屋」には強制的に配達され、ホームレスには届かない。
この矛盾。
あんまり小さくって笑っちゃった。
問題は「ポスティングシステム」なんで、死んじゃった姑の家にも届くってこった。
いらん、て。
そんなの税金の無駄だって。
だけど「ポストのある家屋」には強制的に配達され、ホームレスには届かない。
この矛盾。
安部ノマスクが来ない ― 2020年05月25日 05:46
まだ、国からのマスク(ウチはふたりだから「一世帯2枚」ね)が来ない。
東京は早かったはずだが、来ない。
千代田区中心に配ったというのは本当なのか。
十万円申請案内も来ない。
国民はただ牛のように座して待つだけなのか。
そろそろ膝がくたびれた。
立ち上がって「モウ!」と叫ぼうか。
東京は早かったはずだが、来ない。
千代田区中心に配ったというのは本当なのか。
十万円申請案内も来ない。
国民はただ牛のように座して待つだけなのか。
そろそろ膝がくたびれた。
立ち上がって「モウ!」と叫ぼうか。
兄の始末 ― 2020年05月23日 01:23
兄を荼毘に付した。
遺体とは対面させてもらえなかった。
推定4月22日死亡・死因不明で、26日間発見されず、腐敗が進んでいたらしい。
ゴージャスな骨壺に納まった。
「いや、普通の骨壺でも…」
と言うと、
「こちらではこれが『普通』です」
とセレモニー業者。そうか、そうなのか。
「部屋の片付けをしたい」
「いや、業者に任せた方がいい」
と刑事さん。
そんなにすごい腐乱死体だったのか。
大家さんはこのようなケースに備えて保険に入っているという。
こうなりゃ手出し無用と、業者に託す。
遺された携帯電話にアドレスはなく、全てパソコンで管理していた様子。
「パソコンは手作りだよ」
と言っていたし、パスワードも分からないし、で、兄の交友関係への通知は諦める。
友達はいたようだが、記憶の彼方に消えてもらおう。
兄は遠い異国で突然死した。
そう思うしかない。
少し寂しいが、
「短くても自分の人生に満足していたのだろう」
と思わなければ、落ち着かない。
「心臓突然死」は私の遺伝の系譜だ。
業者処分で形見はなにも無い。
ただ、「私には兄がいたのだ」という記憶だけが遺産である。
兄は、確かに、そこにいた。
後ろ姿しか見られなかったけれど。
それを持ってして、良しとしよう。
遺体とは対面させてもらえなかった。
推定4月22日死亡・死因不明で、26日間発見されず、腐敗が進んでいたらしい。
ゴージャスな骨壺に納まった。
「いや、普通の骨壺でも…」
と言うと、
「こちらではこれが『普通』です」
とセレモニー業者。そうか、そうなのか。
「部屋の片付けをしたい」
「いや、業者に任せた方がいい」
と刑事さん。
そんなにすごい腐乱死体だったのか。
大家さんはこのようなケースに備えて保険に入っているという。
こうなりゃ手出し無用と、業者に託す。
遺された携帯電話にアドレスはなく、全てパソコンで管理していた様子。
「パソコンは手作りだよ」
と言っていたし、パスワードも分からないし、で、兄の交友関係への通知は諦める。
友達はいたようだが、記憶の彼方に消えてもらおう。
兄は遠い異国で突然死した。
そう思うしかない。
少し寂しいが、
「短くても自分の人生に満足していたのだろう」
と思わなければ、落ち着かない。
「心臓突然死」は私の遺伝の系譜だ。
業者処分で形見はなにも無い。
ただ、「私には兄がいたのだ」という記憶だけが遺産である。
兄は、確かに、そこにいた。
後ろ姿しか見られなかったけれど。
それを持ってして、良しとしよう。
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