アレルギーとアマレット2020年04月22日 20:25

ご町内の内科がじつは「アレルギー・呼吸器」もやっていると知り、バスで途中下車して行ってきたのが1週間前。
コロナ騒動で誰も居ない待合室、すぐに先生とご対面。

で、一週間、血液検査の結果は…
はい、案の定「スギ・ヒノキ花粉、ハウスダスト、かび(私のスペースは北向き、カビとの戦いである)…」はともかくとして、「バナナ・ごまも要注意」って…あんなに気分悪くなる「キウイ」はOKなんである。よくわけが分からんが、少し体質が変わったのかな?

こどもの頃から「じんましんの嵐」だった。

思えばベランダに迷い込んできたセキセイインコを飼い始めてからで、私は「クチバシで指を噛まれると血が止まらない」のである。犬も猫もだめ。ウズラや熱帯魚を飼ったことはあるが、原則ペットは諦めている。

身につけるものも、昔粗悪製品が多かった「化繊」がダメで、母が縫ってくれた木綿の下着とブラウス、ウールのスカートと上着、手編みのセーターで身を固めていた。

郊外に越して少し良くなったが、中学から6年間は排気ガスモウモウの横浜中心部の女子校に越境通学で、ここの制服が「木綿とウール、以上!」という「戦前女学校スタイル」だったから救われたが、化繊だったら私はじんましんで中退していただろう。

大学は家から2駅の畑と森のど真ん中・田園地帯にあり、そこで私の皮膚は初めて深呼吸した。
化繊も質が良くなり、私はそれなりにオシャレを楽しめるようになった。ただ、肌着だけは絶対綿100%でなければダメ。かゆくなっちゃう。

学生時代から漫画の世界でお金を稼ぐことが出来るようになり、卒業後はいったん駅前で古書店員として働いたが1年8ヶ月で漫画の世界に戻った。
最初のウチはよかった。が器用さが災いして「化粧して表参道や代官山を闊歩して下さい」というビジュアルプランナーなんて仕事を請け負ったら、急に皮膚が苦しくなった。

職種を絞り、横浜の川の畔で「自分の仕事・結婚して夫との生活・55才年の離れた養母とそのパートナーの介護」という3本柱の生活になった時点で、化粧はダメ、肌も木綿とウールに逆戻りしていた。

それでも、安い外国製品は「綿100%」と表示してあっても「縫い糸」が化繊のことがあり、本当に困った。

若い頃のおしゃれ着をどんどん処分し、国産のグンゼの肌着はモノは良いがレースの縁取りがあり、インナーとしてしか着れぬ、困ったな、というときに、新聞広告でふと見つけたのが、繊維の長い柔らかくて張りのある「ベトナム綿」を現地の工場で仕立てている、良心価格のブランドである。
しかも、ボートネックや浅Vネックなんかもあり、色もいろいろ。

助かった。
ベトナム綿はボリュームと遮光性があり、外国製の中でも特に安い品のようなペラペラではないので、ここが女性にとっては大問題であるのだがが「乳首が透けて見えない」!

ベトナムはコロナウィルスの侵入防止に成功し、経済は制約されているものの、死者を出していない。
一時期操業を停止している工場も再開予定が立っており、現在在庫切れの製品もじきに入荷するという。

ほんの数ヶ月前まで世界は「生産の相互依存」状態にあった。
今、安定して供給できる国はどこか。

オーストラリアは森林資源に乏しいため、トイレットペーパーを自国生産できずパニックだという。

どの国が、どんな製品を安定して生産・世界提供出来るのか賢く冷静に見極めなければならない。
日本でも、アルコール消毒液は自国生産できても、プッシュ式のスプレーボトルが実は中国頼みでした、という事態である。

トランプは中国が嫌いだが、中国製品が輸入されなければアメリカの大手スーパーは棚がカラになってしまうということを自覚しているのか。

日本でも、中国とのパイプを「一本調子」でやってきた百均などでは、地方都市で棚がカラ、一時閉店などという現象が起き始めている。
国産品に強い百均、ベトナム・タイとのパイプが太い百均、中国とのパイプが一本ではなかった百均など、生き残りはさまざまである。

どの角度が自分にとって「安心・安全・快適」をもたらしてくれるか。
「世界の中の一消費者」である私たちは、漫然と買い漁るのでは無く、きちんと「見極め」なくてはならないのだ。

とりあえず私は、国内経済が「食品・生活」以外ストップしているイタリアから「アマレット(杏仁リキュール)」が日本に供給されている事実に感謝する。

アマレットは精神安定に良く効く、美味しい薬用酒である。
アイスコーヒーや紅茶、オレンジジュースに垂らすと気分が明るくなる。

イタリア・DISARONNO社の職人さんに乾杯!

「ぶり大根不発と夫婦若返りの記」2020年04月11日 04:27

しかしまあ、高級食材が売れないというので、地元スーパーで(もともと生鮮食品は目利き揃い)「天然ぶり一切180円!」なんてチラシが入っていたので、出かけたわけだ。

そしたら1パックだけ、とびっきり新鮮な「ぶりのアラ」。

55才年の離れた養母とそのパートナー、ものすごい「大正グルメ」だった。食がどんどん細っていく時期で、下手なもん出すとご近所にお裾分けしてしまって、食べてくれない。
基本的に「お刺身と天ぷらとご飯さえあれば、もうイイ状態」。

で、いろいろ、昭和7年の「婦人倶楽部の付録本」やら、昔の「食膳のお惣菜」やら彼女たちの若かった頃の料理を研究して、朝・昼・晩と運んでいた。
「ぶりの焼いたの」は翌日には残しても、近所に持っていかないと分かった。
で、「ぶり大根」を何度か試したら、たいそうお気に召して、ペロリと食べてくれるようになった。
こうなりゃチャンスである。

私鉄の隣駅まで足を運ぶと、ダイエーの鮮魚コーナーにものすごい目利きがいる。そこの、商品棚ではなく、「猫ちゃんコーナー」つまり「冷蔵保存もしませんけどペットのご飯にどうぞ」という置きっ晒の棚に、時間になると「ぶりのものすごく新鮮なアラが並ぶ」と分かった。
午後、帷子川沿いの公園遊歩道をテクテク歩いて、隣町商店街のはずれのダイエーまで行き、アラをゲットし、電車で一駅飛んで帰り、ショウガとしょうゆと本みりんで「ぶり大根」を作り、96段の石段駆け上がって、湯気の立つのを夕食に届けた。

仕事と二本柱、夫婦の家事との三本柱だったけれど、私はまだ若かった。
明治生まれの女流日本画家ふたりの「昭和2年から閉ざされた気ままな暮らし」になんとか「食」を運ぼうと、必死だった。
私の「ぶり大根」はその結果である。

とーこーろーがっ!

ドッコイ氏は、なんと「ぶりが苦手」だと昨日になって判明。

長野県中部で干物と塩鮭とエビフライ、時にごちそうでお刺身、川魚、以上!だったと告白。

魚文化が育たない「山間部の『食』文化」が背骨にしみてしまっているのだ。
来月58才である、もう新たに獲得するのは難しい!

「わ、私は『三井の大黒』ですよー!」
と、いきなり三遊亭圓生師匠の噺みたいな世界に突入である。そうなのね、塩ぶりはダメなのね、塩鮭なのね、あなた「逆・左甚五郎」だわ。

分かったわ、私、甚五郎の女房なのね。
せっかく目も手も機能回復したのに、「ぶり大根」を一緒につつけなくて残念だわ。
いいわ、私がひとりで食べるから。

32で結婚、でも国内外出張族人生で、大阪だ・アフリカだ・アラブだ・東南アジアだと飛び回って、一緒に夜過ごせたのは、考えたら26年のうち半分?4分の1?てなもんだ。

こうなりゃふたり「その分13~20年『若返った気分』で生きましょう」じゃないの!

この5月で私たち45~38才になるのね、まあ新鮮だわ♪

よろしくね、ドッコイ!

コロナの満月ふたたび2020年04月07日 23:15

あれから1ヶ月たっても、世間はコロナコロナと大騒動で、夜一人歩きしている人影がまったくない。

ドッコイ氏は病院の仕事で、在宅勤務どころではない。メンバーが入れ替わったり、担当の患者さんが変わったり、連日クタクタになってご帰還あそばす。

こちらとしては「長すぎる寝たきり期」もやっと脱出したことだし、体も頭も動くようになったので、野菜とタンパク質たっぷり、脂肪分少しの献立を考え、台所に立ってクルクルと「美味いもん」を提供し、満足してもらうことが第一。
そう、今ドッコイ氏を幸せに出来るのは、私の働きと患者さんたちの穏やかな笑顔なのだ。

だから毎日新鮮な食材を買い出しに出かけ、えっさかほいと担いで帰ってきて、包丁各種(大小あわせて5本ある)振り回して切ったハッタ、火加減よろしく、いろいろ料るんである。

ドッコイ氏が帰宅するなり「買い物に行く」と言う。
仕事で必要なモノがあるらしい。
「んじゃ、ま」というので車で出かけた。
駐車場に行こうとしたら市の防災無線で
「コロナですから無駄な外出はお控え下さい」
と放送があった。こっちは仕事の買い出しである。
いいや、いいやとGO。

日も暮れて、歩行者は、いない。
対向車のマナーが妙に悪い。開き直って
「そこのけそこのけオレ様が通る!」
に人格豹変しちゃったドライバーである。ああ、あさましい。

とりあえず大きな「百均」で必要なモノを買う。
ドッコイ氏が棚を探している間「ここで待ってるわ」のコーナーで、偶然エア・プランツと多肉植物(すごく小さい鉢・苗といってもイイ位)を見つける。元日本画家志望、植物育ててン十年、すごく傷んでいるのと、イイのを見分けて、合計金220円也で買う。台所に、パソコンサイドのアンモナイトの化石の上に、置こう。
百均は客で賑わってるな。
みんな「3缶百円の甘い飲み物」とかバンバン担いでいく。
小さいお子さんが家で待っているのね。

倉庫改造した老舗スーパーに行く。
残念、トイレットペーパーは今夜はもう無いや。また今度ね。
ノザキのコーンビーフの「台形オールド缶」3コ900円。
いっときネットでとんでもない値段吹っかける馬鹿と、それに引っかかる馬鹿がいて、テレビニュースになったな。
これが見納めだ、買おう。
ニューコーンビーフは山積みだけどいいの、若くて貧乏な頃たんと食べたから。
あ、イタリアのリキュール(薬用酒)「アマレット」がある!
ビックリ、イタリアからの輸入モンはもう当分お目にかかれないと覚悟してたから。
これはアイスティーに垂らすとすごく心が遊べるんだ、買おう。
毎朝ドッコイ氏がオムレツ食べるから、ケチャップ買おう。

と、なんのかんのと買い込んで、車へ。

ふと、駐車場の空を見る。

ああ、満月。

また満月か、スーパームーンだよ、てことは今度の日曜はイースターか。

ローマ法王は、ミサはやれないけど、世界に向けてメッセージ、きっと
「みなさん、今こそ分かち合い、愛し合いましょう」
ってね。前の引退したドイツ人法王は教条主義のワカランチンだったけど、こんどの法王は、私本能的に分かるんだ。

ああ、まためぐって「コロナの満月」、あれから我が家もいろいろあったけど、とにかく28日過ぎたのね。

家に帰ってテレビ見たら、イタリア人記者の「責任はどうとる?」の質問に、安部総理が
「そういう問題ではない」

あ~あ、こいつはまた尻はしょって逃げるのか。

人物としての好き嫌いは別として、8時からの都知事の会見の方が、まだ具体的で的確だわ。
「こう我慢して欲しい、これは保証します、これは禁じます」って。
とりあえず交通システムは維持。大阪市では「どう転ぶかわかりません」だけど、首都圏はとりあえず「維持」。

午前0時過ぎたわ、日付変わって「緊急事態宣言」つまり戦前で言えば
「戒厳令発令」
なのね。

明日の朝は「蕎麦屋のカレー」と「中華風キノコ卵スープ」と「カブの浅漬け」、もう準備しちゃった。

日のあるうちに地元スーパーへ歩いて
「しめじとヨーグルトと、なにかお魚」買いに行こう。
普段はバスで3つだけど、お天気崩れないみたいだし、公園で遊んでる子供たちの姿見れるし、のんびり歩いて行こう。

空に昼間の白い月、見えるかな。

まだ「コロナの満月・2巡目」だ。
絶対忘れない。

「准・戒厳令下の東京」2日目の夜の過ごし方2020年03月29日 21:20

ドラッグストアへ。朝からの雪で「買い漁り隊」の出足も鈍ったか、ペーパー類は出回り始めた。
だがマスクがまだ無い。
ついでに小さなリカーショップを冷やかし気分で見て、アマレットのハーフボトルを買おうとしたら、なんと
「ベイリーズ・アイリッシュクリーム」
とこんにちは。
しめしめ、これを牛乳で割れば、夏にアイスココアが飲めるぞ。

スーパーに見る「准・戒厳令下」における経済学及び文化活動に関する考察2020年03月27日 22:36

昨日夜7時、ドッコイ氏と共に街道沿いの大型スーパーに行った。食料品の充実した、「ファミリー型スーパー」である。
しかし、昨夜は空気が違った。

駐車場は満車、あちこちにカートや買い物かごが置き捨てられている。いつもよりマナーが悪い。
店内に入る。
子供がひとりもいない。
いるのは両親らしき男女2人連れ、もしくは「おっさんひとり客」で、全員マスク着用。(私たちはいつも通りノーマスクだったので、ちょっとビビった)
客は黙々と買い、両手いっぱいの袋を車に押し込み、去って行く。
子供の好きな「パン・お肉」と、親の食べさせたい「野菜」の棚がカラッポである。子供の嫌いな「お魚」の棚は山積みである。
牛乳がない、油揚げがない。納豆がない。
「紀文の魚河岸あげ」(はんぺんと豆腐のイイトコ取りの揚げ物)を、
「これで煮物を作りましょう。」
と買って、30分後に駐車場に戻ると……
「このスーパーはカラ」
という情報がSNSで流れたのか、満車はどこへやらガランガランである。
多すぎる・早すぎる「情報」というのは、本当に怖い。

そこから、ふと思い立って、ふたりの嗜好品を買いに、倉庫を改造した取り次ぎ店系列の老舗に行った。駐車場も店内もガラガラである。
しかし、入るなりドッコイ氏が左を見て
「あ、ネピアのトイレットペーパー!」
なんと、どこのドラッグストアでもホームセンターでも連日売り切れの、しかも我が母は90才で便秘気味・シングルの高級トイレットペーパーでないとダメ、というのが……
入口に積んであった。
「お一人様一点限り」ではあるが、ドッコイ氏が
「これはお母さんでしょう!」
と言ってくれたので(氏は二親もういない)買う。
これまで、私が母宅の在庫を確かめて、昼間の人目のある団地住まい、売っていないはずのトイレットペーパーの大袋引きずって持ち歩くのはいかがなものでしょう、とディパックに1~2巻担いで持って行って補充していたのである。
夜陰に乗じて母宅に届けたら
「ああ!ありがとうー!」
と、普段は
「大丈夫よ、私は戦争東京焼け野原体験者だからね」
と明るく振る舞っていた母の、本音の声が出た。
安堵して帰宅。

さて本日。
ハウスクリーニングだ、入稿したはずの原稿紛失だ、(これもコロナのドタバタにまぎれて、らしい)では次の回の原稿5時までに窓口に、郵送じゃもう間に合わない、
「ええ、自分で持って行きますからー!」
の大混戦をクリアして、翌日、地元の、徒歩かバスで行く、品揃えがよく、裕福な高齢者が多いので品質も保証のスーパーに行ったら。
野菜も、お肉も、たっぷりあった。
ただ……
「米」がない。
お孫さんを預かっている所帯も多いらしく、冷凍食品の「チャーハン」「ピラフ」「チキンライス」が売り切れである。
美味しいことで有名な(タクシー運転手がランチタイムに、ここのカレーパン目当てで駐車場にやってくる程である)、ちょっとお高い菓子パンも、ない。

こちらは「ふだん通りの客」である。
切らしてしまった青のりやゴマや缶詰を買って、商店街のカフェ&ランチ、高齢者と障がい者で運営している店に入ってアイス・カフェオレ飲んだ。
窓の外、団地が出来たときに植えた桜の大樹が見事に八分咲きである。のんびりナポリタン食べてるおばあさんがふたり、食事を終えて窓際で「お手紙書いている」おじいさんひとり。
「あ、50円の割引券使えます、これはこのままお持ち下さい、次回使えますので」
と、表情が表に出せないという障がいの(でもよく観察すると、とても熱心ではにかみ屋さん)男の子が言う。
私も常連認定ってことですかね。

「准・戒厳令」を発令した小池都知事は
「この土日、不要不急の外出はしないで下さい」
と言い切った。
しかしこの店では土曜日
「童謡&紙芝居、無料アワー開催です。みなさまのご参加お待ちしています!」
を実行するのである。

東京スーパーとその周辺の「経済および文化的活動」は、政治屋さんの思惑とは別のところで動いている。

メガネ屋パニック&花屋夫婦げんか顛末記・下の巻2020年03月13日 14:48

 さて、夫婦げんかの仲裁に入った花屋だが。
室内犬は吠えまくるは、夫婦は言い争いが止まらないは、とんでもない状況に、ローズマリーとパセリのポット持って入ったのだが。夫が奥へ引っ込んで妻が売り場に出てきて、何を言い争っていたかというと「卒業式は決行になったから、後輩から先輩に送るサークルブーケ」の仕入れの件であった。
地下1階、水たっぷりの商売なんで寒い。
しかし妻はこうなったら話が止まらぬ。(基本、品揃えはとても良い・ただ置きっぱなしの缶入りキンチョウ蚊取り線香が水がかかったのかカビている)「正月には松が売れた、今の家には床の間がない、華道をやってる娘さんが消えてしまった…」と聞きながら、

ーあ、こんなところにミニサボテンがある、今度メガネ屋の受け取りに来たとき台所用に買おう!

などと思っていたら、花についてきた農家からのお客さんテントウムシが飛んできて
「あ!かわいい」
「夏にはどこからかオニヤンマが来るのよねー」
「それはステキ。ではまた来ますねー」
と退場。夫は集配、犬も鳴き止み一件落着。

以上 おしまい

メガネ屋パニック&花屋夫婦げんか顛末記・上の巻2020年03月12日 16:50

 さて、処方箋を書いて貰ったので、駅前のメガネ屋へ行った。
こことは長い付き合いで、こんなに空いたなかでも若い男女スタッフがいる。女性はおじいちゃん客の
「こんな時期だから、『ハズキルーペ』ひとつ、いや老眼鏡を作り直すか…」
のご相談。
若手男スタッフが「どうぞ、本日はどのような?」
背中のディパックから処方箋取り出すと彼の目が変わった。
はは~ん「㎝」とか「㎜」が「糎」「粍」表記だからビビってるな。
まあ実習で学んだでしょ?
あなたはあなたの仕事をおやんなさい。

 ドライブ用はいりません。今年免許更新だけど、もう車は運転しないわ。(杖ついてると呼び出されて、元ポリスマンのおじいちゃん達に「高齢ドライバーの当て逃げ事故に遭って左半身全部悪くなりました。障がい者申請はしていませんので『障がい者免許』ではありません」と最初から説明させられるのです。すごくうざったい!もうイイ!)
いつも通りのレンズで手元用2、出歩き1、サングラス1、以上。
でも今日はとりあえずは出歩き1,手元1。

「で、出来上がったのを目医者さんに持って行って、診て貰いますから」
「は…はい」
そこでダメが出たら即「無料作り直し」である。彼、顔が青い。

じゃ、レンズはそれでOK、フレーム見せてね。ついてきて説明してちょうだい。手元、ふぅむクラシカルスタイルの丸眼鏡にしましょう。これがいいかな…
「こちらは(ともっと高いの)」
「(鏡を見て)装飾がゴテゴテして下品だわ。いや」

次、出歩き用
「こちらなどが新素材でずり落ちにくく、よろしいかと」
あら、こんどは一番安いの出してきたよ。
「形はいいけどツルに遊び心がないわね。透かし模様の、ある?」
「はい、こちらとこちら…」
あ、これがいいわね、これでお願いします」
「はいかしこまりました。ではこちらへ、注文カルテを作成いたします」

で、カウンターへ戻る。

 彼も必死である。それまで検査測定器から自動プリントアウトされてきたのを手書きで「糎」「粍」の世界に突入、
「0.0000…あっ!0.000…くっ!」
育て、育てよ。
隣のおじいちゃんはただならぬ様子に怖じ気づいたか
「…また来る…よ」
と帰ってしまった。ああ、女性スタッフ、ノルマの妨害になっちゃったわね、ごめん、でもこれもこの企業の、この町の支店の「商売」だから。

必死になって書き写した処方箋と、レンズ・フレームの精算。
「お金あるわよ、今全額払うわ」
「ありがとうございます。もうすぐ『スプリングセール』のハガキが届くと思いますが、今回10%割引させていただきます」
「あら、うれしいわねえ、ありがとう」
気の利く若い子って、おばちゃん好きよ。

本当に自分用財布(我が家はそれぞれ「自分用」と「おウチ用」と別システム)の万札が全部サヨウナラして、雑居ビル3階から私は地上に降りた。

 さて、駅前の道はガラガラ…予備校と専門学校のエリアに入ると人がいるけれど、デパ地下の買い物もないし、どうしよう。ここは「旧警察署前通り」、花屋が建てた雑居ビル…花屋はもう閉じて…振り返る。開いていた。あ、ドッコイ氏に連れられて車で夜ばかり来るから、昼下がりに来るのは本当に久しぶりだから、やってるんだこの店地下1階。

階段に、あ、ローズマリーとパセリのポットがある。杖の反対は手ぶらだし、ちょうどいいや、買いましょう、とよいしょよいしょと階段を降りて自動ドアが開いたら…


ちょっと疲れたので「下の巻」に続く…

ピザ戦争遠し…2015年03月25日 23:16

団地なので、引っ越し当初はデリバリーピザ争奪戦であった。
毎週のようにチラシが来、クーポン券の嵐だった。
1社やめ、2社やめ、こうなると雪崩れ崩しである、今は1社残すのみ。
といっても、ピザとらないんですけれどね、ウチ…(非常食問題)

椅子2013年11月13日 14:24

今日、家に椅子が届いた。
規模日本一の文具店、銀座・伊東屋っで買ったのだ。
初めて出会ってから足かけ5年。
その座りごこち、腰や背中のリクライニングの素晴らしさに惚れて、こつこつ貯金をしていた。
17万である。オフィスチェアとしてはとてつもなく高い。
しかし、腰痛持ちで猫背の私にとっては「一生をあずける座り心地」である。残りの人生を、この椅子に賭けた、といってよい。
何が生み出されるかは分らないが、とにかくこれが最初の作文(笑)
私は身の回りのモノになんでも名前を付けるくせがある。
パソコンは「カチャ子さん」だし、プリンタは「ガガ子さん」
この椅子の名前は、居心地がよいので「居巣子さん」。
よろしくね、「居巣子」さん。