サウスポーのギタリスト 菅沼聖隆2020年04月14日 21:01

菅沼聖隆さんという優れた若手ギタリストがいる。

その素晴らしい音楽人生と受賞歴、アルバム紹介などは、彼のホームページで知ることが出来る

Masataka Suganuma 菅沼聖隆
  https://officekoara.wixsite.com/kumajiroguitar

いや実は、彼のお母さん(彼女も音楽家)が、大学の日本画研究室の同級生で、卒業後も交流が続いているのだが。
だから聖隆さんが「おなかの中にいる頃」から、知っている。
お父さん(中南米音楽家)のとりよせたビデオを観て、モニターは左右逆転映像なので、いきなりサウスポーで大人用の大きなギター抱えてかき鳴らしたのが2才半。
いや、たまたまお茶のみに行ってリビングに居あわせたのだが、
…びっくりした!

私は「箸」は矯正(そういう世代です、ハイ)だが、あとはサウスポー。

ビートルズを見よ!サウスポーがふたりもいるぞ!
サウスポーというのは身体的存在の特異性として「アンシンメトリーの美」を持っている。しかも右利きと逆の脳が発達、という(ピカソもダヴィンチもサウスポーだった)オイシイところもある。

悲しいことに現在コロナ騒動で、ステージは中止である。
しかし3枚のアルバムは通販可能だ。

幅広い世界を持ち、3枚ともまったく異なる世界だが、天賦の才能に重ねて研究努力を惜しまないその誠実な姿勢は、どのアルバムにも貫かれている。彼のかき鳴らす弦の調は心地よい。

最新の「Seriously Laughing」もとても良いが、コロナ騒動で家の中でじっと耐えている、という方には、私はファーストアルバム「El baile de la Juventud」もイイですよ、とオススメしたい。

音楽は「心のおやつ」です。

しかも太りません!(笑)

ミレイユ・マチューはやっぱり良い2020年03月09日 20:38

 関西在住のシャンソン歌手・市川民子さんにに
「少女時代聴きまくったミレイユのレコード、処分するのもなんなんで、よろしかったら貰ってやってくれませんか?」
と問い合わせしたのは、いったいいつだったか。

 あるのは「実家」である。父の遺したレコード棚の片隅に居候している…ハズ~?、てなもんである。それでも多分、まだ、ある、はず!と掘ってみたら出てきた。その数8枚。

 でもって私は左手「杖」なんで持てなくて、夫ドッコイ氏に車で運んでもらい、家で一筆したため、
「でもライヴ盤の2枚は私にとって思い出のアルバムなので、できればコピーお願いできませんか?技術とか法律とかいろいろあるから、無理だったらいいです。」
と添えてドッコイ氏に宅急便配送受付まで持っていってもらった。
その頃私は自宅で寝たきりで、利き腕が動かないから全部「口述筆記(檀ふみさんのお父さんの晩年のようだ)アドレス帳引っ張り出して「この住所メモして」と、ドッコイ氏をあごで使った。まったく持つべきものは実直な伴侶である。彼は「めんどくさい」とか「今疲れてるから今度、ね」とか、その美しい口が裂けても言わぬ。
(そうよ、私面食いなの・笑。「美男で聡明で誠実」な伴侶を見つけ出すまで、ずいぶんと待ったわ~)

 で、市原さんから連絡があって
「ありがとうございました、これは『お宝』です。コピーは技術的にちょっと難しいんですけど、ツテを頼ってやってみますのでしばらくお待ちください」
とのことであった。
 
 それから送られてきた手紙
「コロナウィルス騒動であちこちのシャンソ二エ(シャンソン酒場)が休業になって、自宅でやっている音楽教室も休業。こうなゃりゃこっちも腹をくくって、シャンソンの勉強に励みます。もうちょっとお待ちください」
私が電話して
「待ちます、頑張ってください!」
「はい!」

 で、先日届いたのが〒のレターパック満杯。
中身は「レコードジャケットの帯付きカラーコピーA4、解説・フランス語詩、日本語訳「総コピー添」のCD、しかも1枚ずつシステムバインダー入り!。
あとはバインダー本体さえ買ってくればもう棚の一角に「ミレイユマチュー・マイ・コレクション」が出来上がるところまでのお気遣い。
ああ、レコードの文化とはこんなに懐深く、教養に溢れるものだったのか。
熱心なシャンソン歌手の市原さんが「お宝」というのも、なるほど誇張ではないな、と。

 しかも
「あ、『ツテ』は私のフィアンセですので、お心遣いなきよう」
ですって!
まー、歌うことに真摯で、勉強熱心で、村上春樹の「小確幸」と酒蔵訪問を楽しみに生きている貴女のこと、お幸せに、新居に引っ越すならアドレスお教えください、またお手紙書きたいので…とお返事。

 そのついでに思い出したこと、文明と文化の今の度合いなども書いたわけだが。


 CDが、今危機にある。フランス盤で手に入るミレイユマチューはジャケットがペロンと1枚とCDディスクのみ。
「フランス語が分からない人はいいです」
という、文化の中華国家フランスにしてはずいぶんお寒い、「お年寄りのための懐かしのメロディー、日本で言えば、高速のサービスエリアで1枚2千円で売っているから、道中のお供にどうぞ」扱いなんである。
これは「間違っている」と思う。

 音楽は「感性」で始まるもの、これは正しい。しかしその裏には作詞作曲歌手自身の歴史と知的探求がある。それを学ぶことは「知性の持続と向上、人生の本質の向上」である。(こういうとき私「スキルアップ」なんてお安いカタカナで箔付けられない、日本語しか分からないへそ曲がりである)

 女子校時代、遠距離通学と宿題の多さに悲鳴をあげながら、それでも私はミレイユマチューを自分で訳した。そして「翻訳家の日本語訳」と読み比べて
「おまえの義務」は「だって伜や、おまえ兵役だってまだだろう?」とか
「この娘はおまえの為ではない」は「この貧乏人の小娘はウチの敷居をまたぐにふさわしくない!」とか、
プロの「技」を発見していった。
今は「ボンジュール」と「メルシー」しか言葉が残っていないフランス語(10年やってもこの有様よ)だが、学んだことに損はなかったと胸を張って言える。

 次のノーベル平和賞第一候補「グレタさん」の目はジャンヌダルクの大天使に導かれた瞳ではない。どこか静かに、冷静に自分自身を高いところから観察している。
スースーする小さなカマボコ板で老いも若きも「情報交換」する時代。

 それでも「じっくり学びたい」という人は、いる。
自分の目で、耳で、指で「感じたい」、視覚刺激だけの情報合戦に突き動かされない人種は、確かにいるのである。

 歌舞伎と同日に休止を決めた「宝塚」が、客席全員マスク着用で再開するという。日本独特の女性文化だが、その歴史は出雲の阿国から続く。
劇場よ、美術館よ、図書館よ。視覚と聴覚の「お祭り騒ぎ」であるライヴハウスはまだ無理としても。そろそろ再開してはいかが?


2020/03/09 22:46

コロナの嵐の真っ最中に

これをもって「華やっ子・復帰最初の文章」とする。

「熟女B」2017年01月14日 01:31

中森明菜さんの「少女A」を聴いた後、
五月みどりさんの「熟女B」を聴く。
歌謡曲ってホントに奥が深くて楽しい。

トンコ・イブ2016年12月24日 04:40

「貴方のくれた帯留めのダルマの模様ちょいと気にかかる。さんざ遊んで転がして、あとでゆっくり潰す気か、ハァ、トンコトンコ」。クリスマスイブの朝、「トンコ節」で目覚めました。
みなさんお元気ですか。

六月六日の奇跡2016年06月15日 19:07

大きな団地のはずれに住んでいる。隣は中学校で、校舎は窓からは見えないものの、音で気配が伝わってくる。
放課後ともなると野球部、サッカー部、ランニングのかけ声と、賑やかである。
異変が起きたのは今年の4月半ば。
「ファイト・オー!」
のかけ声の合間に
「ププッ」「ピー」「ブー」という音が混じるようになったのだ。
 ははあ、これはあれだ、大ヒットした映画「スイングガール」で聴き覚えがある。
「吹奏楽部」発足だ。志望者が多く、予算が下りたらしい。屋上で練習している。
 最初は音を出す訓練で、楽器本体からマウスピースを外し、息を吹き込んで、とにかく音が出るようにする。これが一苦労。
 ゴールデンウィーク開けには、自宅での猛特訓もあったのだろう、音は「ド~レ~ミ~ファ~」に変わった。しかしこれが心もとない。音がヘロヘロのヒョロヒョロなんである。
腹筋を鍛え、横隔膜を強靱にし、肺活量を増やさねばならぬ。まこと西洋楽器は体力である。だから、部員はランニングもやれば腹筋運動もやる。がんばれ吹奏楽部員!
 五月半ば、音は細いが全体に乱れなく「ドレミ」が吹けるようになってきた。しかし、来る日も来る日も「ドレミ」のままでまある。
 聴いている方もしびれが切れてくる。
「こんなことで夏の野球大会の応援演奏は大丈夫なのか?」
六月六日いつもの「ドレミを」一回やった後、異変が起きた。各自異なるスコアを渡されたようで、「ファファファ~」「ミ~ソラシド」などと拭いている。個人練習を終え一斉にあわせるとそれはみごとなハーモニーになった!六月六日の奇跡、おめでとう部員のみんな。 私も、忘れないよ。

岩崎宏美の「駅」2016年05月21日 18:09

竹内まりやの「駅」は名曲だけど、なんとYouTubeに「岩崎宏美の歌う『駅』との聞き比べバージョン」がある。
https://www.youtube.com/watch?v=8kOnqXg_V3I
これがものすごく上手い。まりや、宏美、お好みで。

歌ったのはだれ?2016年05月12日 02:30

さっきからアタマの中で
阿久悠作詞の「乙女のワルツ」がガンガンリピートしてるんだけど。
歌ったのは伊藤咲子?井上望?
ああ、止まらない
「乙~女のワルツ~♪」

フランシーヌの場合は…2015年06月25日 00:10

ラジオで「フランシーヌの場合は」がかかり、
「あれ?淡谷のり子じゃないの?」
とドッコイ氏に問うたら
「『新谷のり子』ですよ」と訂正されてしまった。
聞いておくモンだ。

昔のレコードから・22015年04月11日 23:42

もう1枚復元可能だったのは「馬」。

お馬はどうどう、白((ん)馬黒(ん)馬、白(ん)馬黒(ん)馬、
並んで通る列して通る
アオも並んで勇んで通る。
ちょっとよく分からないが、これ軍馬の歌。
「アオ」は昨日まで愛馬ったが
お国のために軍馬になるんである。
その別れの歌。

「わ~ら~にまみれてよ~育てた栗毛~」
の世界である。
三橋三智也、あなたは天才だ。

「軍馬」の時代がもう来ませんように。

昔のレコードから2015年04月10日 22:09

父はひとりっ子で(ホントは妹が居たけれど二才の時病死))溺愛されて育った。
体が弱く小児腎炎などもやり、「とにかく生きてくれ」というのが祖父母の願いだったらしい。
で、戦災を免れた父の遺品からは昔の教科書から、雛軸から、ザラザラ出てくる。
母は今86になって過去の遺品の生理中である。
戦前の子供歌歌、この山はなんだ!?
どれもすり切れて、聴けたのは「ままごと」

「♪ままごとしましょ 花シャベル
坊やはお使い いきましょね
ままごと 砂糖は 銀の砂
お口に入れても 甘うない♪」

なんだー、この歌はー!

砂、口に入れるなー!

私はサトウハチロー先生の孫弟子だったが、教わったのは、ただひたすら「野口雨情の悪口」のみ。
しかし、この詞のまずさはさすは分かるぞ。
唯一画期的なのは「男の家事参加」を歌っているところだろうか。
(男がお使い、というか「ままごと」する歌)

当時のレコード屋には「男の子(ひとりっ子用)」とかあったんですかいね。