ガラガラ・ポン2012年11月24日 03:27

私には「射幸心」というものがほとんどない。大宣伝している年末ジャンボ宝くじも
「買わなければ当たらないけど、買わなければはずれないもんね。」
ととなえつつ、売り場の前を素通りである。
苦い苦い想い出が、子供の頃にあるのだ。
その日、私は父のお供でデパートへ行った。
父は本とレコードを両手一杯に買い、「サマーフェア大抽選会」のチケットを40枚ももらった。
日曜の抽選会場は大混雑、列の最後に着いて延々と待ち、さて、順番が来たときには私は人酔いしてすっかり疲れてしまっていた。
ところがヘンなところで物知りな父はこうのたもうたのだ。
「江戸の富くじは邪心のない子供にひかせたんだ、おまえ、ひけ。」
ガラガラ・ポンとひく抽選器(正式名称は分からない)は、小さな私には重く、高い。
40回も回すのは重労働である。
残念賞のティッシュが続き、20回目にビリから2番目のパイナップルが当たった。
しかし父は両手一杯、「食べ物を床に置いてはいけない時代」である。
ちくちくするパイナップルの入った袋を下げ、
「もういや。」
とも言えず続きをガラガラ・ポン、後ろのカップルがシビレを切らして
「なあ、俺たち1枚きりだからよそうか。」
と言ったとき、やっと40回終わり。
残念賞のティッシュでパンパンの袋をもらった。
くたびれ果てて会場を出ようとしたら、後ろの1枚きりのカップルがガラガラ・ポン、突如カランカランと鳴り響く鐘の音
「おめでとうございまーす!特等ハワイ3泊4日の旅、当選でーす!」
以来私はガラガラ・ポンを避けて、抽選券はもらわないことにしている。
一生分の運は、夫・ドッコイ氏を射止めたことで使い果たしたものとして。(笑)

コメント

_ とんまるき ― 2012年11月25日 00:17

一昨年、年末ジャンボで一万円当てました。
しかーし、それは我が家とお隣の境目に深夜に車が飛び込んできそれをブログに書いたら、ブロ友さんが当たるかも、、、とおっしゃたので買ったからでした。

当たりたいけれど、命の危険も感じるのでそれ以来、宝くじにはかすっていません(笑)

夫は買っているみたいなので、当たったら豪遊かならずお誘いします!

_ 抜刀質店 ― 2012年11月25日 20:37

とんまるきさま、お体のお具合はその後大丈夫ですか?

> 隣の境目に深夜に車が飛び込んでき……一万円当てるのも命がけですな~(笑)。
御夫君の宝くじがあたったら、よろしくお誘い下さいませ。
望みは大きくありません。和歌山でネコの駅長さんに会えたらいいなっ、と(笑)。

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック