パチンとつながる2013年04月11日 14:49

東京・調布(ちょうふ)の小学校で昨年アレルギー事故があった。亡くなった小5(当時)のお嬢さんのご冥福を祈る。
原因は「チーズ」である。チヂミに入っていたため見落とされてしまった。
それをNHKネットニュースで今朝読んで、
「あ、カレン・アームストロングさんが修道女時代苦しんでいたのはこれか!」
と納得。
彼女は修道院を出て今やイギリス随一の神学者であるが、チーズアレルギーに関する顛末は心理的にとても深いエピソードとして、自伝「狭き門を通って」(たかもりゆか訳・柏書房)に描かれている。
1996年出版、その年の「翻訳賞」を得ている名著で、忘れられなかった記憶が「パチン!」と繋がった。
私は「デスクを離れて、水をコップについでシンクに置いたまま、洗面所にいって、そのコップを持ってデスクに戻る」の一連の動作ができない、いつもコップがシンクに「待ちぼうけ」の”トロイア人”であるが、時々こんな風に「ミルク・ジグソー(一面「白いだけ」の、マニア向け)のピースが繋がる」こともある。
活字で綴られていたエピソードが、ひとつの情報で突然3Dで動き始めることもあるのだ。

歳を重ねることで得る能力のひとつは、この「ちょっとした『パチン!』のダイナミックな連鎖」である。