おかずメモ2010年08月17日 22:43

指が痙攣するので、まだ台所に本格復帰できない。
まったく家事というものは、限られた時間内で火と刃物を使う大仕事である。
基本的に台所は短期決戦の戦場だ。
(プロと、お菓子作りとかパン作りが「趣味」の人は別として)

私は、結婚してドッコイと一緒に住むようになったとき、貧乏すぎて七輪で、炭でお湯を沸かしたりごはんを炊いたりしていた。
最初持っていたふたつ口のガスコンロを友人の引っ越し祝いにあげちゃったので(4畳半一間1ッ口コンロから2Kへの大引っ越し祝いだった)、いまはなつかし鋳物の(1380円)コンロ1つきりだったのである。

朝起きるとまず最初の仕事が炭に火をおこすことで、七輪でお湯を沸かし、ごはんを炊き、味噌汁を作る。(炊飯器は資料の本の山の中に埋もれて久しく行方不明)コンロでは朝とお弁当のおかずを作る。
その「おかずメモ」は新聞広告のウラ紙で、肉や魚、挽肉や切り身、煮物や揚げ物・焼き物が朝昼晩重ならないように、頭の中でダイヤグラムを作っていくためのものである。
我ながらよく計算してやってたなと思う。

それを、何でそんなことしちゃったのか思い出せないのだが、ある日私はそのメモをホイと捨ててしまったのである。5センチくらい束になっていた。

もう頭の中で慣れて、メモをつける必要がなくなっていたからかもしれないが、そのあと病んで「離人感」の中で生活している間、スーパーに行っても、キュウリもトマトもジャガイモも、色と形の認識は出来るのだがガラス越しに見ているようで、具体的なレシピまったくが出てこないのには本当に困った。
これは今でもちょくちょく出る症状である。

おかげでドッコイは土日パスタ料理の名人になった(笑)。

しかし、もったいないことをしたなぁ、あの「おかずメモ」。

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