おひさしぶりです「ステーキさま」!2020年04月30日 23:23

何年?ううん、たぶん十何年かぶりにステーキを食べた。
美味しかった。

給料日後、ふたりで買い物に出かけ、スーパーの肉売り場で
「ウルグアイ産ステーキ肉」(安い!)
を発見。
「そういえばステーキ久しく食べてないね」
「2枚買おうか…安いし」
「うん、見た限りイイ肉だ(ドッコイ氏はかつてオックステールスープが得意料理だったというくらいお肉の目利き)買おうよ」

で、お安いステーキ肉を買ってきて、まだ若いので冷蔵庫で寝かせて、やっと昨晩、焼いて食べた。

つけあわせは新じゃがの粉ふきいもとニンジンとサヤエンドウ。
パキスタンのピンク岩塩と、ブラックペッパーを振り、しばらく置いて、ジュウッ!
皿に取り分けて、フライパンに残った肉汁に、バター・赤ワイン・醤油を加えて煮詰めて作ったソースかけて出来上がり。

熱々。しかも肉は値段から思ったほど固くなく、美味しかった。
ふだん「牛」は「合い挽き肉」でしかご縁のナイ我が家である。(鶏肉と豚肉とお魚がメインです)
ありがたや・ありがたや…

次にお目にかかれるのは、さて、いつかな~(笑)

母・芳子さんの天ぷらと「3人」の食膳2020年04月19日 04:14

母・芳子さんは「揚げ物名人」であった。
ご近所の、市販の春巻きを食べられない偏食の女の子が
「杉浦さんのおばちゃんの春巻きなら…」
と言って、もりもり食べたのだ。

市内産休ピンチヒッター教員として忙しく走り回っていた母だが、とにかく手際が美事だった。
夜7時には食卓に着いている父親(「残業とは馬鹿者のやることだ!」と公言して、忙しいエンジニアセクションでも自分だけは「時間だから」と部下を置き去りにして帰宅してしまう協調性のない男だった)、近所の公立校に通う兄、遠距離通学だがなんとか7時には家に辿り着く私。
市内の、どんな山奥の学校に赴任しようと、母は帰宅し、買い物を済ませ、手際でサッと暖かい料理を作って出すのである。

いきおい、揚げ物が多かった。
新鮮な食材に衣つけてジュウゥッ、一丁上がり!である。
天ぷら、とんかつ、ミックスフライ、春巻き、揚げ餃子。
ワンタンですら我が家は「揚げワンタン」だった。
大人になって、「雲を呑むような『雲呑』」を初めて食したときはビックリした。(なので、今でも好物だ)

兄が家を離れ、夫・ドッコイ氏が糖尿病になり、父は三宅島の坂道で転んで脳挫傷・寝たきりになり、母・芳子さんの食膳からは次第に揚げ物が消えていった。

決定打は昨年「転倒して手の薬指骨折、1ヶ月包帯グルグル巻き」である。
母・芳子さんの握力は急速に衰えた。
非常災害用の2リットルのペットボトルの蓋がひねれない。
1ヶ月分の新聞を、5段の階段持って玄関に出せない。
みんなドッコイ氏にお呼びがかかるようになった。

さて、ドッコイ氏である。
舅存命の頃は、春になると「山で採ってきたから」と「たらの芽」が山のように届いた。段ボール箱一杯である。お裾分けに苦心した。
しかしドッコイ氏は、田舎社会での立ち回りは上手いが愚鈍で見栄っ張りな「権威主義者の父」のことを嫌っていた。舅が死んだら
「いいよ、たらの芽は食べたくない」
である。

だが芳子さんは、ドッコイ氏が好きなのである。
好物のなすの天ぷらとかき揚げを揚げるからいらっしゃいと言う。行ってみたら、どこで調達したのか「たらの芽の天ぷら」が真っ先に揚げてあった。

ドッコイ氏と私と芳子さん、3人で揚げたての天ぷら食べ放題。さすが揚げ物名人の芳子さん、おいしかった。
ドッコイ氏はたらの芽の天ぷらを真っ先に食べた。

あと何度、3人で「たらの芽の天ぷら」を楽しめるのだろう。

「家族」というのは「大いなる日常」ではあるが同時に「移動祝祭日」のような巡り合わせの運命も持っている。
残されたメンバーはもうこの3人。
また天ぷらの食膳を囲みたい。

真夜中に「からし高菜のバラ肉炒り煮」を作る2020年04月15日 02:12

ドッコイ氏は疲れて帰って、「鶏肉の赤味噌山椒焼き」と「じゃこ天と大根の炊いたん」を「ああ、美味い」といって食べて、コロンと眠ってしまった。
私は友人に手紙書き…
で、ふと気づくと真夜中、しまった、明日の朝ごはん…!

冷蔵庫を見る。
豚バラ肉のかたまり、ほどよく熟したのがある。
(鶏肉と違って、豚・牛は、少し寝かせると美味しくなる。もっとも牛には「合い挽き」以外「ランデヴー」の機会もナイが・笑)
かたまり肉の方がイイのである。
薄切りはどんどん乾いてゆく。
かたまりだと、傷んだところは削いで、好きな厚さ、大きさに切り分けて料れる。

「仟(せん)」というメーカーの「からかもん」という「ウコン塩で漬け込んだ高菜を油で炒め、唐辛子を加え…」た、美味いからし高菜が一袋、ふう、よかった、ヤレヤレ…

「からかもん」半袋に、薄切りにしてから細かく千切りにしたバラ肉同量。あらかじめ薄切りにした肉と違い、厚みにも細さにもバラつきがある分、味がランダムに浸みる。
日本酒と少しのごま油で炒め、日本酒、めんつゆで炒り煮にする。
ウチの「常備菜」である。熱いご飯に、チャーハンに、パスタに、卵焼きに、と化けてくれる。

なぜか「仟(せん)」でなければならない。
他メーカーのからし高菜を試したが、美味く出来なかった。
不思議なものだが、これも「相性」なのだろう。
「仟(せん)」を扱っているスーパーは今のところ一社。
チェーン店だが、ここが無くなったら、あとは通販で、高い送料を払わなければならない。
「コロナ騒動で潰れてなどくれるなよ…」
と念じながら、冷めた炒り煮をタッパに移す深夜2時である。

「ぶり大根不発と夫婦若返りの記」2020年04月11日 04:27

しかしまあ、高級食材が売れないというので、地元スーパーで(もともと生鮮食品は目利き揃い)「天然ぶり一切180円!」なんてチラシが入っていたので、出かけたわけだ。

そしたら1パックだけ、とびっきり新鮮な「ぶりのアラ」。

55才年の離れた養母とそのパートナー、ものすごい「大正グルメ」だった。食がどんどん細っていく時期で、下手なもん出すとご近所にお裾分けしてしまって、食べてくれない。
基本的に「お刺身と天ぷらとご飯さえあれば、もうイイ状態」。

で、いろいろ、昭和7年の「婦人倶楽部の付録本」やら、昔の「食膳のお惣菜」やら彼女たちの若かった頃の料理を研究して、朝・昼・晩と運んでいた。
「ぶりの焼いたの」は翌日には残しても、近所に持っていかないと分かった。
で、「ぶり大根」を何度か試したら、たいそうお気に召して、ペロリと食べてくれるようになった。
こうなりゃチャンスである。

私鉄の隣駅まで足を運ぶと、ダイエーの鮮魚コーナーにものすごい目利きがいる。そこの、商品棚ではなく、「猫ちゃんコーナー」つまり「冷蔵保存もしませんけどペットのご飯にどうぞ」という置きっ晒の棚に、時間になると「ぶりのものすごく新鮮なアラが並ぶ」と分かった。
午後、帷子川沿いの公園遊歩道をテクテク歩いて、隣町商店街のはずれのダイエーまで行き、アラをゲットし、電車で一駅飛んで帰り、ショウガとしょうゆと本みりんで「ぶり大根」を作り、96段の石段駆け上がって、湯気の立つのを夕食に届けた。

仕事と二本柱、夫婦の家事との三本柱だったけれど、私はまだ若かった。
明治生まれの女流日本画家ふたりの「昭和2年から閉ざされた気ままな暮らし」になんとか「食」を運ぼうと、必死だった。
私の「ぶり大根」はその結果である。

とーこーろーがっ!

ドッコイ氏は、なんと「ぶりが苦手」だと昨日になって判明。

長野県中部で干物と塩鮭とエビフライ、時にごちそうでお刺身、川魚、以上!だったと告白。

魚文化が育たない「山間部の『食』文化」が背骨にしみてしまっているのだ。
来月58才である、もう新たに獲得するのは難しい!

「わ、私は『三井の大黒』ですよー!」
と、いきなり三遊亭圓生師匠の噺みたいな世界に突入である。そうなのね、塩ぶりはダメなのね、塩鮭なのね、あなた「逆・左甚五郎」だわ。

分かったわ、私、甚五郎の女房なのね。
せっかく目も手も機能回復したのに、「ぶり大根」を一緒につつけなくて残念だわ。
いいわ、私がひとりで食べるから。

32で結婚、でも国内外出張族人生で、大阪だ・アフリカだ・アラブだ・東南アジアだと飛び回って、一緒に夜過ごせたのは、考えたら26年のうち半分?4分の1?てなもんだ。

こうなりゃふたり「その分13~20年『若返った気分』で生きましょう」じゃないの!

この5月で私たち45~38才になるのね、まあ新鮮だわ♪

よろしくね、ドッコイ!

根三つ葉、新鮮!2020年04月06日 21:53

脚を見て貰っている整形外科の帰り、根三つ葉のベラボーに新鮮なのが手に入った。

しめしめ、根っこはよく洗ってキンピラ、茎から上はさっと湯がいて水に放って、絞って、ササミの裂いたのと、おしょうゆと味の素で「簡単一鉢」だー!

根三つ葉はここいらへんでは「年に3度会えたらラッキー!」な、旬の短い葉もの野菜。

養母たちの大好物だったな。

う〜ん、「大正の、食膳の味」…

朝ご飯は…2020年04月02日 02:48

ラタトゥイユとコンビーフキャべジだー。
しかも白ワイン切らしてたので、
コンビーフキャべジは
「シェリー酒と日本酒のチャンポン」で蒸し上げました。
妙に香り高い一皿になっちゃった。
非常時なのかどうかはともかくとして
「非日常的日常」
ではあるな。
明日白ワイン買いに行こう。
外で呑まないで、とは言うけれど、
外に買いに行かないで、とは言ってないもんな。

消毒用アルコールがもう心許ないから
ポーランドの
「ズブロッカ・プロ」も買おう。52°
(呑んじゃわないように気をつけよう)

本日の「ごはん」と「行動予定」2020年03月23日 23:38

夫・ドッコイ氏の今日のごはん


1.トースト
2.オムレツ(鶏挽肉とタマネギ炒め・作り置き、ピザチーズを具に、ブラウンマッシュルームのソテー・調理済み、ブロッコリー添え、ローズマリひと枝とケチャップ)
3.みそ汁(昆布といりこだし、油揚げ・大根千六本・しめじ、あわせみそ)


きつねうどん(揚げ煮・作り置き、刻みねぎ、関西つゆ)


1.ごはん(昼にしかけること)
2・めかじき粕漬け焼
3・大阪漬(冷蔵庫に仕込んである)おかか和え
4.なすの赤味噌炒め
5.デザート、イチゴのコンデンスミルクかけ

私の今日の行動予定

母の家へ
B6ノート20冊と非常時用「持ち出し袋」(先日枕を買ったら、防水サイド透明手提げ尽き内ポケット付き袋だったので、災害避難時の肌着・タオル・ティッシュボックスなどの運搬用に)届ける。

バスで駅前へ(マスクを忘れずに!)
銀行と郵便局へ。
先日沖縄物産のアンテナショップを見つけたので、ソーキを煮るための泡盛・島豆腐・ジーマミ豆腐・沖縄そば買う。

バスで帰宅
晩ごはんの支度、明日エアコン掃除の業者が夕方入るので、寝室の片付け。給料日1日前なので、明後日の献立考えること。残金1万9千円。(業者への支払いは用意済)

合間をぬって
近藤ようこさんの「ゆうやけ公園」と高野文子さんの「黄色い本」読むこと。

以上

「蕎麦屋のカレー」を作ってみる2020年03月19日 21:12

以前スーパーで「和風カレーのルー」というものを売っていた。
(今でもあるのかもしれないが、私の行くスーパーでは見ない)
昔懐かし「蕎麦屋」で出てくるライスカレー、カレー丼、カレーうどんの味、和風だしに、具は長ネギと豚コマ。

カレー粉大缶買ったし、冷蔵庫に具もあるし、ふと思い立って作ってみた。

豚コマをひらひらと広げ、カレー粉と日本酒をふる。
なじんだな、というところでテフロンの鍋に油を少々、豚コマを炒める。
日本酒と水を投入、見当は「3人前」である。
煮え立ったらアクをすくい、カレー粉を「この辛さなら」というところまで投入(西洋カレーと違って小麦粉と一緒に炒める必要がないので、後入れOKである。
そばつゆを(ウチはにんべんのつゆの素)おたまいっぱい入れる。
風味と塩気が足りないので醤油をたらす。
長ネギの、スープの下にしちゃうような青いところからどんどん斜め切り半本、しめじひとつかみを投入。
くたっとなったら水溶き片栗粉で「ゆるめのトロ味」をつける。
彩りが足りないので「くこの実」バラバラ。

はい、出来上がり!

カレーうどんにもかけるので、西洋カレーより塩気薄く、とろ味も「ちょっとゆるいかな?」位でよい。

カレー粉もクコの実も長ネギもきのこも「薬膳」である。

バターや隠し味のチョコレート、チーズやヨーグルトなどの「西洋カレー」はハイカロリーだが、こちらはローで、体に優しい。
お試しあれ、片手間にチョイチョイのパ!です。

トルコライス2016年04月05日 13:20

昨夜から「長崎名物『トルコライス』が食べたくて仕方ない。
ちゃんと、ソースでなくデミグラスソースがカツにかかってるやつ。

桜餅の葉2016年03月07日 21:29

おもしろいことに桜餅をくるむあの塩漬けの桜の葉、
「30代以上:食べる・20代以下:食べない」とはっきり分かれるそうだ。
30年前日本の食生活は、微妙なテクスチュアのひとつを切り捨てたと思われる。
桜の葉の塩味と香りが桜餅の味を引き立てる。
西国はつぶつぶ道明寺、東は餅菓子だったり、隅田川言問橋袂の長命寺のように「薄皮を焼いてあんをつつんだもの」を3枚もの桜の葉でくるんだものだったりする。

この店、昔々昭和天皇がおしのびで2階の座敷に通されたとき「皮をむいてお召し上がりください」と言われて、くるっと「隅田川の方を向いて食べた」という都市伝説が残っている。

3枚はさすがに多い。全部食べるのは「エクストラ・ドライ」である。
私は1枚はがして「ドライ」派。
1枚遺すのが「マイルド」、全部むいちゃって残り香で食べるのが「スウィート」。
桜の葉の塩漬けは、70%松崎町・30%南伊豆と、100%伊豆半島産。
裏に産毛がない「大島桜」を使う。収穫しやすいように桜林は高さ1メートルほど、手摘み、束ね、大きな樽に塩漬けまで、全部手作業。
利の薄い、手作業腰しごとゆえ、年々品薄になっているという。
だからといって、こればかりは、「ウナギよろしく外国産」という気持ちになれないのだ。

1枚の葉に手間暇丹精こめられております。
捨てるなどともったいないことを言わないで、味わってくだされ、お若い方々よ。