1週間遅れの「お盆帰り」2010年08月25日 03:23

ドッコイの仕事がたてこんで、お盆に帰省できず。
1週間遅れで木〜日の4日夏休み(正味2日、毎年ながら短いなあ)、と思いつつ・・・・
アクシデントが起きて木・金出社。
「土曜に帰る、日帰りで。」
の当初の約束は守れたので、お義父さんお義母さんに心配かけなくて済んだのが幸い。
お義父さんは高山病で酸素ボンベと、前立腺肥大で尿袋ぶらさげてるし、お義母さんは心筋症で、脳をやっちゃったので片腕麻痺、脚にも来ているので、帰省しても準備をさせる泊まりはなし、昼も外食で、というのが最近のパターン。
おまけにお義父さんが
「ヨメが来た!」
というのではりきって買っちゃった「殿様の菩提寺の霊園」がものすごい急勾配で、杖をついてるヨメにはお参りできず。
(故郷の諏訪湖が一望できるいいところなのだが)
地域の六地蔵(ふた組あるので十二地蔵ね)と笠地蔵さんと無縁墓と水子墓と、実際には墓にはいれず骨壺を埋める河原の石墓と、それにお寺で1時間コース。

お義母さんから聞いてびっくり、今年はお義父さん熱中症で2度倒れて病院搬送だったそうで。
湧き水の湧く家に住んで、なんでまた水分不足に〜〜〜!?

帰宅したら今度は私がプチダウン。
「こんどこそ心臓の薬!」
と思って医者に行ったら、お盆明け、ドアから人がはみ出してました。
アキラメマシタ。
薬なしで3日目、そろそろヤバそうなので、朝になったら行こう。

「ジョゼと虎と魚たち」2010年08月25日 16:55

田辺聖子さんの小説で読んで、池脇千鶴さんと妻夫木聡さんのDVDを観た。
どっちも傑作だなあ、と思った。
DVDの方はアンハッピーエンドなのだが、不思議なくらい説得力があり、原作の「車椅子」を「大きな乳母車」に変えた発想がものスゴイ!
これで主人公ジョゼ(池脇さん)の内にこもった小さな世界と、「人の助けを借りないと生きて行けない」情況が視覚的に一発で納得させられちゃうんである。

話はすっ飛ぶが、私の同級生は小学校の頃、横浜の中華街で、乳母車に乗って杖で漕ぎながら進んでゆくおばあちゃんを見たことがあり、それは「日本で最後の『纏足(てんそく)』の女性」だったのであった。
(念のため:「纏足」とは小さい頃に脚の甲骨を折って布でぐるぐるに巻き付けて、人工的に「異様に小さな足」を作っちゃう行為で、上流階級や、お金持ちと結婚させたい親の意向でやっちゃうんである。ものすごく痛くて子供は泣き叫ぶので、母親を遠くにやっておいて、親族の女性たちがおこなうそうな。)

はい、話を元に戻します。池脇千鶴さんというと「火消し屋小町」の「夏子」と「パーマネント野ばら」の「ともちゃん」な私なのであるが(朝の連ドラは野際陽子さん以外つまらないので観るのやめました)この「ジョゼ」役はものすごくイイ!
脚の不自由な身障者役なのだが、踏み台にのぼって台所で焼き魚焼いて、焼き上がったら台からドスン!と落ちて、床から手を伸ばして流しの皿をまさぐって取るあたり、ものすごくリアル。

おばあちゃん役が妙に「すすけてる」のもいい。
このおばあちゃんからどう遺伝が進んだら美女のジョゼが生まれるんだ。

動物園へ虎を見に行くシーンで、乳母車の中のジョゼの、ピンクの服と帽子の花飾りと、バスケットの持ち手のレースが、「田辺聖子さんワールド」していて可愛い。

東京ッ子の私は、「関西」というものを、宝塚と伊丹市にお住まいの田辺聖子さんの写真集でしか知りませんでした、ハイ。
実際に関西の人とお会いしたら、パワフルとエレガントが同居していて、
「スゴイ!」
と思った。

内容はネタバレになっちゃうので書きませんが、レンタルで見かけたらぜひオススメです。
(ただベッドシーンが濃ゆいので、小さなお子さんがいる方は子供さんが眠ってから観るよーに・笑)。