母と子のパチンコ2011年06月04日 21:04

ケロヨンといえば藤城清治さん、藤城清治さんといえばケロヨンだった世代の最期か、私は。

藤城さんは世界的な影絵作家で、今東京目黒のスタジオを公開して作品展をしているというので、TVに出ていらした。
懐かしの安全カミソリの刃を素手でもって紙を切り裂く独特の技法は、初めて映像で観た小学生の頃はビックリしたものだが、さすがプロ、もう親指と人差し指にはタコができていて、滅多なことではケガはしないのだそうだ。

ケロヨンは木馬座の人形劇で、キャラクター、主人公のカエルのケロヨンや友人のモグラのモグタン。悪役はタヌキのギロパチ。
「1966年11月21日~1970年3月28日・日本テレビ系・月~土11:00-11:20」だそうだが、62年生まれの私は、数度しかこの番組を見た想い出がない。
ウチの父がカチコチのNHK主義者だったからだ。
私は「ブーフーウー」と「ひょっこりひょうたん島」で育った。
それでも「ロンパールーム」の2代目うつみ宮土理先生や鉄腕アトム、オバQ、パーマン、スーパージェッターも、宇宙少年ソランも、冒険ガボテン島も、かすかに記憶にある。(しかし残念ながら「怪獣ブースカ」と「遊星少年パピイ」はないぞ。)

閑話休題
小学校に上がる前だから30年以上前の話である。
当時「新原町田駅」の前の2階建てスーパーに行った。(当時2階建てスーパーは、生活用品一通り揃う、現代の5階建てスーパーにも匹敵した。品数の少ない時代だった。)
2階のおもちゃコーナーで、母と私は「新発売!ケロヨンパチンコ」を発見した。
店内は客も店員も近くにいなかった。
母が「のんちゃん、ケロヨンパチンコだって。」と言って、ハンドルをビンッとはじいたら。
玉がみょ~んと飛び出して、コロコロコロ、あっちこっち跳ね回って、チューリップにスポッと入った。
とたんにジャラジャラジャラッと玉が出て…

「ケロケロケロ、ケ~ロヨ~ン♪!!!」

店内に大音声が響いちゃった!
お若い方には分かっていただきにくいと思うが、当時は「笑い袋」くらいしか音の出るおもちゃは無かった。
(「笑い袋」というのは、おじさんの笑い顔がプリントされた赤い袋で、布越しにスイッチを入れると「ワーッハッハ、ワーハッハ」といつまでも笑っている電池式のシロモノ。
ビックリした。というより、軽い気持ちでちょっといじったら大当たり出しちゃって、大音響に驚いて、母と私は罪悪感で猛ダッシュでその場を逃げ出したんである。
思えばシャイな時代であった。

ところで藤城さんの使っている「安全カミソリの刃」はまだ売っているのだろうか?本体を見なくなって久しい。
きっと一生分買ってあるのだろう。
「人間の証明」で一世を風靡した森村誠一さんはガラスペンでなければ執筆できず、すでに製造中止なので1万本を確保して銀行の貸金庫に保管しているという。
文化勲章を受章した木彫刻家平櫛田中(でんちゅう)さんは、なんと百七歳と言う長寿を得たが、百歳の時インタビューで今後の制作について聞かれ、
「大丈夫、あと百年分の木は確保してある。」
と答えたという。実際には三十年分だったらしいが、この人は自分が死ぬという気がしなかったのではないか?(笑)
白寿まで生きた宇野千代先生の「私、なんだか死ぬ気がしないんですよ。」と同じである。
私は、陽気で元気で生活に手間暇惜しまないな我が母が、私より長生きしそうな気がする。

コメント

_ タグチ ― 2011年06月05日 00:07

猫のブーヨンというのもいたのですよ
わたしは筋金入りのテレビ少年だったので、全部見ました
あと遊星仮面とか、海底少年マリンとか、まぁほかにもいろいろ
だから何だって話ですけど、自慢したかったのです

_ 苦労冠者 ― 2011年06月05日 02:38

けろよ~~~ん
声はどなただったんでしょうかね。

いなかの民放はロンパールームやってなかったし・・・
サンダーバードとか潜水艦・スティングレイならやっていたな。

それじゃあ、バッハハーーイ

_ ヤジマ・ヨメの方 ― 2011年06月05日 22:26

タグチ先生、いいな~、いいな~!「テレビ少年」!
うーらーやーまーしー!(笑)
「遊星仮面」は大人になってからコンパでヨッパラッタ先輩たちがテーマソングを合唱し、初めてその存在を知りました。(笑)

大笑いマドンナ猫 さんは、前を通るたびにヒョイッと片手拝みしております(たいてい何か持ってるので)。
「アヴェマリアの祈り一回分」
に自己カウントしております。

_ ヤジマ・波浪冠者・ド・ヨメサーン ― 2011年06月05日 22:29

東南アジアから「バッハハーーイ」ってあなた…(笑)
サンダーバード見てりゃ上等です。
黒柳徹子さんの声で
「パーカー、やっておしまい。」
「はい、お嬢様。」
いきなりピンクのロールスロイスの先っぽから銃口が!
帰国したら、ケロヨンとレディー・ペネロープの声真似をしてさしあげましょう。
ではね、バッハッハーーイ!

_ 抜刀本人 ― 2011年06月09日 16:25

すみません、「怪獣ブースカ」ではなく「快獣ブースカ」の間違いでした。
しおしおのパー。

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック