体調が悪い日の読書2011年06月29日 01:44

昨日、今日と体調が悪い。
で、節電どこへやら、エアコン効かせた部屋で布団に寝っ転がって、内田善美の初連載作品「空の色に似ている」(’81)、手塚治虫の「マンガの描き方(’77)東海林さだおの「ショージ君の青春記」(’80)と、3冊立て続けに読んだわけだが。
「空の色…」はほぼ記憶の通り、「マンガの…」も記憶通り、(77年から萩尾元先生を認めていたのね、手塚先生♪)「ショージ君の…」だけが記憶が大きくずれていた。
地下と一階がスーパー、二階が銭湯で三階から上が結婚式場という変な建物も、お米を1キロ買いしての妄想、小間肉を5百グラム投入したカレー、全部中盤のエピソードと思っていたのが、最終章だった。
何よりも「将来設定として『若尾文子と結婚する』とノートに綴ったのが彼ではなくて、ではいったい誰だ?井上ひさしか?と記憶が混乱してしまった。
まったく、一番記憶力のあった時期に読んだ本からしてこれである。
最近読んだ関川夏央の「女流」も今川英子「林芙美子・巴里の恋」も、若い頃百円で昭和22年版の東峰社「巴里日記」を読んでいたからなぞれたので、これから読む太田治子の「石の花・林芙美子の真実」も、「若さの貯金」があるから読めるのだ。
しかし、林芙美子はここ数年リバイバルだなあ。森まゆみさんがみすず書房で初版の「放浪記」を復活させてから、じわりと火がついたカンジ。

体調の悪い日は昔読んだ本を読むに限る。新しいのは頭が受け付けないからね。
ps. 林芙美子の映画は「放浪記」より「浮雲」のほうがおもしろいです。どちらも高峰秀子なんだけど。

病床六尺2011年06月29日 23:05

寝込みも3日目ともなれば「病床日記」を自称してもいいだろう。

さて、3日目である。めまいがひどくてゴロゴロしている。
薬は飲んでいるのだが効き目が宜しくない。

父が亡くなってもう2年過ぎたが、最期のリクエストは
「正岡子規の『病床六尺』が読みたい。」
だった。本屋で買い求めたが(岩波文庫)頁を開くことなくあっけなく逝ってしまったので、棺に納めてそのまま天に返した。
「病床六尺」は、以来、読もう、読もうと思いつつ、なんとはなしに買い求めそびれている。
今寝ている布団は現代規格で2メートル×1メートルなので、「病床6尺3寸」である。

3日も動かないと筋肉が落ちて、よけいふらふらする。
台所から部屋に薬を飲むための水を持って行くにも、いつもは平気な襖の角にぶつかったりして、家の中で散水車と化している。

さて、明日はよくなっているかな?(よくなってくれないと困る・笑)