「うさぎの道中(みちゆき)」2011年02月27日 05:55

母がのれんを作った。実家の窓に吊してある。

元は私とドッコイの結婚式引き出物に染めた手ぬぐいである。
下絵は自分で描いた。明治時代の手ぬぐいの復刻版だ。
青が月、中のうさぎは、ふだんは月で餅をついているのだが、雨降りで地上から見えないのをいいことに、仕事を休んでデートしている、といった趣向。

コレの下絵を持っていったら、私は手ぬぐい職人のおじいさんにスカウトされた、というオマケがついている。
「仕事したけりゃいつでも来な。」
3百本ばかり刷って、15年の間に残りはわずかになってしまった。

引き出物を手ぬぐいにしたのは、単純にお金がなかったからである。一本3百円くらいで済んだ。

一番傑作なのは、我が母の親族達である。
諏訪で披露宴をやって、その帰り、当時JR諏訪駅にあった温泉に(今は足湯になってしまったが、昔は駅の構内に堂々とした温泉があった)手ぬぐい使って入っちゃったのだ。
こんなに「すぐ役に立つ引き出物」もめずらしいんじゃないか?(笑)

残り少なの手ぬぐいで、のれんを作ってくれた母に感謝している。
実家に行くたびにこれを見て、
「ああ、私は本当にドッコイに惚れて、結婚したくて、ここまでやったんだなあ。」
と思う。


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