忍者vs木村拓哉さん ― 2011年04月06日 01:00
TV関係の仕事をしていた頃、取材は実際のスタジオに入ってスケッチすることだからひときわ神経を遣った。
広いスタジオ内の各セット、喫煙コーナー、大道具さんの装束や消えモノ(撮影に使う食べ物)コーナーなどをスケッチし、あとから俯瞰図(上から全体を見下ろしたアングル)にまとめる。
現場でのワンポイントレポートのネタ拾いもする。全身アンテナである。
しかも、様々なスタッフが行き交う中、その中のアシスタントの一人のように気配を消して、手の平サイズのスケッチ帳にサササッと一瞬で描いて、気分はもう忍者である。
忍者になりきることには自信があった。百人以上入っているスタジオの中、誰も私を気にかけない。
板東英二さんも野際陽子さんも、ほら袴田吉彦君だって私のこと、目の前にいても気付かないでしょ。
なのに遠くから射るような視線を感じた。
振り向いたら、若き日のSMAPの木村拓哉さんが私のことをじっと見ていた。
並外れてカンのいい人だなと思った。
そのあとのインタビューではセットの隣に座って、距離にして50センチくらいなのだが、しなやかな獣のように美しかった。
私は別にSMAPのファンでも何でもなかったのだが、惹かれる人の気持ちはよーく分かった。
TVの仕事は何本もしたが、忍者の面目丸つぶれだったのは、あのとき一回きりである。
広いスタジオ内の各セット、喫煙コーナー、大道具さんの装束や消えモノ(撮影に使う食べ物)コーナーなどをスケッチし、あとから俯瞰図(上から全体を見下ろしたアングル)にまとめる。
現場でのワンポイントレポートのネタ拾いもする。全身アンテナである。
しかも、様々なスタッフが行き交う中、その中のアシスタントの一人のように気配を消して、手の平サイズのスケッチ帳にサササッと一瞬で描いて、気分はもう忍者である。
忍者になりきることには自信があった。百人以上入っているスタジオの中、誰も私を気にかけない。
板東英二さんも野際陽子さんも、ほら袴田吉彦君だって私のこと、目の前にいても気付かないでしょ。
なのに遠くから射るような視線を感じた。
振り向いたら、若き日のSMAPの木村拓哉さんが私のことをじっと見ていた。
並外れてカンのいい人だなと思った。
そのあとのインタビューではセットの隣に座って、距離にして50センチくらいなのだが、しなやかな獣のように美しかった。
私は別にSMAPのファンでも何でもなかったのだが、惹かれる人の気持ちはよーく分かった。
TVの仕事は何本もしたが、忍者の面目丸つぶれだったのは、あのとき一回きりである。
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