初夜と中沢先生2015年03月09日 23:34

大人になって男性で恋をしたのは3人である。(小さい頃は「お嫁さんになって!」の嵐で訳が分からん!ちなみに女性はナイショ。)
ひとりは、恋に堕ちたそのとたん「お母さんが倒れて」故郷へ帰り。
ふたり、お母さんが亡くなって、ひとりは「ごめん、故郷に帰らなくちゃならない」で別れ、もうひとりは「ごめんね、残酷だけれど、私あなたのお母さんの替わりにはなれないのよ。」で自然消滅。
しかし私は処女であった。
卒業の日の最後の授業、お堅い中沢先生(女性)が、
「結婚式を迎えて初夜を迎えるまで、守りなさい。私がデートの時は弟が『おねえちゃんこれ』といって純血のお守りを渡してくれたモノです」
とおっしゃったから。
私は中世ヨーロッパで婚儀の閨に、「もし花嫁が出血しなかったらこのハトをナイフで殺してハンカチを染めよ」なんていう貴族風習まで知っていたんだけれど、恩師の教えであるから守ってきた。
以来私は、よっぱらってチューしようとする者や、畳にいきなり押し倒す「さかりのついたオスどもを、蹴り上げ、張り倒し、アルマイトやかんでボコボコにしてきた。
中沢先生、スギウラは、劣等生だったけれど教えを守りました!
んでもって初夜の晩。
「じゃ、つけるね!」
と明るく言い放ったドッコイ氏、彼も純潔。
「あっれー、どっちが表か判らないな~。」
「どれどれ、見してみ。構造上外巻きが表のハズ…」
なんて初夜の晩は、中沢先生のおっしゃるような「天使と飛び交いアヴェ・マリアが鳴り響くような荘厳なモノではありませんでしたとさ。

いまは天国の中沢先生、私は子供も授からず、じーちゃんばーちゃんばかりの団地で暮らしておりますが、結構幸せです。