一万円のフタ2011年09月11日 06:00

私はいつもすっぴん、化粧をしない女である。
化粧をしていたのはファッション関連の仕事をしていた短い時期だけで、高いヒールの靴を履き(すぐずっこける)表参道はスパイラルホールのカフェで「次回のコンセプトは…」なんて、慣れない言葉を使いスタイリストさんと打ち合わせをしていた。
もちろん「VOGUE」はフランス空輸便で取り寄せていたし、厳しくて金のかかる仕事であった。(その分報酬もガッチリ頂いたわけだが)

それがなんで1万円のシミよけ、シミ取りクリームを買う気になったかというと、
1・一流新聞に全面広告載せた自信
2・信頼できるメーカーだったから
3・個人的思い入れ
である。

1 新聞の全面広告は、25年前で朝刊2千万、夕刊1千万である。それを載せるとは相当自信があるに違いない。
2 発売したのは「日本全国の皆さまの歯を白くして何十年(もしかしたら一世紀近いかもしれん)のサンスターである。そこが19年かけて開発したというのだから、たぶん効くだろう。
3 サンスターは私の好きなTVドラマ「やっぱり猫がすき」の単独スポンサーであった。あのような実験番組にどんと金を出したその胸板の厚さを買った。

…というわけで、それまでビタミンCのサプリメントをカプセルから出して、粉末を水に溶いてつけていた「2年越しのシミ」を、
「いっちょサンスターにまかせてみるか!」
という気になった次第である。

チューブに入った乳液は、思っていたよりも小さく、ますます
「いい仕事しまっせ!(サンスターは関西のメーカーである)」
と言っているようではないか。
根が小市民な私は「真珠の粒ほどを手のひらにつけて塗ってください」の解説書にも
「真珠といってもいろいろあるからね」
と、ちょいとつけて、(単に脂っぽいのキライというのもあるが)顔と、助手席ナビ焼けした左手の甲につけていた。
おお、さすが老舗の19年、効いてきたぞ、と思った矢先!

フタをなくしちゃったんである。

「ハウルの動く城」もまっ青な迷宮の我が家の中で!
まさか「1万円だからフタだけ売って下さい。」とも言えず。
とりあえず本体の口をラップで被って、
「フタや~い、とほほ…」
と探してはいるのだが。

あさましいのはフタを落としたその瞬間
「一万円のフタ」
というタイトルがパッと浮かんだ私の「ネタ拾い欲」なのであった。
ちゃんちゃん♪

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