隣の青畳2011年08月25日 22:04

よく「隣の芝生は青い」というが、今、我が家は「隣の畳は青い」なのである。
と言うのも5月の終わりに団地の「お隣さん」がまるで夜逃げのように挨拶も音もなしに消えてしまい(相当静かな引っ越しだったと思われる)空き家になってしまったから。
公社の団地なので決まり通りにリフォーム業者が来て、ペンキの塗り替え、障子の張り替え、そして最後に畳屋さんが入る。
藺草(いぐさ)のいい匂いが作業の何日か漂い(3DKの部屋は台所以外全部畳敷きなので長くかかる)、ガラス窓を薄茶色の紙で被って日光が入らないようにし、新聞受けをテープで密閉して、作業は終わり。
しかし、天気のいい日や空気がしとしと湿っている日には青畳の香りが隙間から漏れてくる。
もう8月も終わり、早く次の人が引っ越してこないと、厚さと湿気でこのいい香りが飛んでしまうかと思うと気が気でない。
引っ越しの醍醐味は、青畳の良い香りを胸一杯に吸い込み、爽快な新生活のスタートを実感するところにあるのだからして。
今日はドアの隙間越しにちょびっと香っていた。
お隣さーん、早く越してきてくださーい。

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