二十四の瞳2011年04月23日 14:55

BSで高峰秀子の特集をやっていたので見たら、やっぱり出て来た。
1954年キネマ旬報賞1位(「7人の侍」が3位)、日本人の大好きな映画で、小豆島には銅像もある。(原作では島の名は出てこないのだが、ここでロケをやった)
すっきり心洗われる映画で、おとなも子供も楽しめ、たしかに傑作である。
でも私は原作の方が好き。
エピソードが多く、後半の自転車のくだりなんかもっと細かく大人の事情が絡んでいるし、全体に流れるテーマも、もっと濃厚に感じられるからだ。
もっとも、子供には映画の方が分かりやすいだろうが。
大人になったら原作読んで下さい、ときどき考察の深さにギョッとさせられます。
光文社60周年記念復刻版がよくて、帯に坪田譲治が「壷井栄さんは日本の女流児童文学者で初めて、実際に子育てしながら執筆した人。」とあって、驚いてしまう。
文学では岡本かの子も与謝野晶子もいたが、女性児童文学というのはそんなに困難な場だったのかと思う。
まこと、「二十四の瞳」というのは大人になってからがおもしろい作品である。
おすすめです。

コメント

_ タグチ ― 2011年04月24日 22:27

こっつるこっつるかべこっつる、ていうのが好きでした。

_ 矢嶋・抜刀質店 ― 2011年04月28日 17:07

私は
「そう、そんなら、磯吉のソンキさん。」
が好きでした。
ラストあんな切ないエピソードが待っているとは知らないで、笑って読み出しました。

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