塩鮭の塩2011年03月24日 15:41

ボケ防止のためと称して、夕食は母の家にたかりに行っている。
(ドッコイの夕食は私が作るが。)
一人暮らしと二人の食膳では、作りがいも全然違うものらしく、一人なら無精してあり合わせで済ませてしまうものが、二人だと凝った料理がでてくる。
昨日は、甘塩の塩鮭を、奈良漬けのパックに入っていた余分の粕で漬け込んだた「即席粕漬け」が出た。こういう知恵を回すところは人生の先輩にはかなわず、おいしかった。
しかも「焦げるから」と最初はガスグリルにアルミホイルで覆いをして熱だけ通し、最後にホイルをとって焼き目をつける。上手いもんである。
昨今は売っている塩鮭もほとんど「甘塩」だからこんなこともできる。
私が子供だった頃の塩鮭は、日持ちがするようにと、もっと塩がきつかった。
焼くと腹身の底の方には、白く塩が浮き出た、その辛いこと辛いこと。
しかし死んだ父はこれが好物で、「ここだけ食べたい」などと言っては家族をあきれさせていたのである。
これだけ冷蔵庫の性能が良くなると、健康志向で世は減塩ブーム、辛い塩鮭はあれよあれよという間に姿を消した。
しかし・・・あったのである。
スーパーの魚コーナーで発見しちゃったのである。
「昔気質のあなたに・なつかしの塩を吹く塩鮭」。
の、前で、一人のご老人(男性)が、買ったもんだか思案中であった。
やっぱり塩鮭の塩はノスタルジーをさそうもので、需要があるらしい。
私が悪うゴザイマシタ。