ゴジラとキングギドラの間にあるもの2010年12月11日 10:41

第一作の「ゴジラ」(1948年制作)を観た。
まだアメリカの占領下だった頃の色が強く残っていて、特撮の円谷監督の「円」が旧漢字の「圓」で、モノクロで、美しい。
これは発表当時世界的に大きな評価を得た傑作で、辻邦生の留学生時代の日記にも、パリの映画館で観たこの映画の感想が書かれている。
志村喬がしぶい。(志村喬はいつでもしぶい)河内桃子が昼間見る夢のように美しい。
宝田明はモノクロでこゆさが薄れているし(笑)、平田昭彦はあいかわらずあやしい(笑)。
で。
ついでに宇宙怪獣キングギドラの登場する「地球最大の決戦」も観ちゃったわけだが。
なんでラストが「ローマの休日」になるのか?(笑)
大切な電流調節のダイヤルがなぜ室外にあるのか?(笑)
なんでゴジラとラドンのケンカの仲裁をモスラの幼虫が苦労してするのか?(笑)
ゴジラは岩をつかんで投げるけど、いつの間にか「道具を使えるレベル」まで進化したのか?(笑)
結局キングギドラをやっつけたのはモスラの吐く粘糸で、ヒーローはモスラではないのか?(笑)
などなどツッコミどころ満載であった。
お子さま向き映画になっちゃったのね。
地球を救うために再来したにしては、ゴジさんいろんなもんを踏んづけて壊していたし。
「おまえもう帰ってくんな!」レベルでしたとさ。(笑)