「裸の島」2010年04月22日 08:40

新藤兼人監督の映画を観たのは、はずかしながらこれが初めてである。
(もしかしたら、そうとは知らず観ているかもしれないが。)
いや〜、おもしろい!

90分、いっさいセリフがないのだ!

出演は殿山泰司と音羽信子と子役ふたり。
瀬戸内海の小さな島に、一家4人だけで住んでいる。
しかもこの島、水がない。
で、本土へ小さな手こぎ船で汲みに行く。
一往復で、天秤棒2人分、桶に4杯である。
それで農業をやって生きているんである。

人間、極限まで削ぐとこう生きるのか、と思う。
しかしこの映画、極限なのに「がさつさ」が微塵もないのだ。
モノクロ画像が美しい。
カラーじゃ無理だな、と思う。

殿山泰司はもともと好きな俳優さんでエッセイも秀逸なのだが、
今回わたし、音羽信子さんにホレました(笑)。