只今執筆中!2009年06月18日 18:31

6月の28日に損保会館で開催される「江戸桜6」に向けて執筆中である。
と、いっても脳炎の後遺症は思いのほかキツく、ペンが上手くストライクしない。
このままでは新刊落ちのピンチである。困った、困った。

漫画の神さまは私に「もうリタイアしなさい」と言っているのだろうか?
何度も、刃物の事故で聴き指の腱を切ってしまったり、交通事故にあったり、そのたびにリハビリして、なんとかカムバックしてきたけれど、今回は相手がさすがに「脳」なだけあって、厳しい。
先日古い知り合いが20年くらい前の原稿を「預かったままで返し忘れていました。」と送ってくれたけれど、その線の細いこと細いこと、迷いのないこと。プロになって足がかりの掴めてきた頃で、「描く」ということになんの迷いもない。「あー、私にもこんな時代あったんだー。」ってカンジである。
プロとしての作品の原稿は、主に「社外持ち出し禁」の金融関係のマニュアルだったので、資料の返却も厳しかったし、こちらには完成品も肉筆原稿も戻ってこないものばかりだった。
「食卓の王様2(NHK・双葉社)」が、上手くいくとBOOKoffで手に入る程度か。
あんなにこなした少女小説のカバーや挿絵は本人手元に一冊持っているだけである。キムタクや袴田さんの青春ドラマのノベライズは、ファンレターがすごかったが、なくしてしまった。

仕事というのは移ろいゆくもので、その場その場の手応えを記憶の隅に、まっさらな白い紙になった気分で今日を迎えなければ、なんにも見返りなぞないものだ。

「描くことは喜び」
これが私の人生のテーマだった。それは今も変わらないけれど、職業としては「描く→書く」へとシフトを迫られる時期なのかも知れない(離読症なのに!笑)。