ローマで、夜だった2009年03月14日 09:39

何でそのときイタリアにいたのか、記憶はもう薄れてしまった。
ローマにいて、治安は最悪で、不況も最悪で、ひとめで見て分かる難民がウヨウヨしていた。ひったくりの子供集団もどっさりいたし。

地下鉄の切符は印刷されていたり、白紙だったり、ものすごくいい加減だった。
車中で人形を抱いた難民の女が、脂染みた民族衣装を着ていて、人形と思ったらそれは「赤ん坊」で、ひんやりと冷たいその肌にぞっとした。

細長いトリノ広場では「おもちゃ市」が開かれていて(イタリアの「子供の日」は「東方の三博士来訪の日」)、子供たちが大きなぬいぐるみなんか抱えて、ご満悦で歩いていた。一軒だけ「TVゲームショップ」が出ていて、「マリオ・ブラザーズ」を売っていたが、店の前にひと気はなかった。そんなに昔だったのか。

冬は日が短く、寒く、身の置き所がなかった。
ただホテルのTVで観るバラエティー番組はやたら活気があって、
「あぁ、この国は大丈夫だなぁ。」
と思った覚えがある。

日本のバラエティーは、まだ大丈夫なんだろうか?
「ひげ男爵」好きなんですけど(笑)。

とにかく、ローマで、寒い夜だった。