チケット代は「真っ赤なイチゴ2ケ」2020年05月06日 14:02

ベランダの大鉢植えイチゴが、そろそろ初収穫だな〜♪
と思っていたら…

鳥にやられた。
人間に美味しいものは鳥さんにとってはもっと美味しい。
そういや今年はベランダでよく野鳥の鳴き声するなあ、と思ってたんだ。

あれはイチゴの子守歌であったか!

透き通った甘いソプラノ。

イチゴはコンサートのチケット代?

ベランダ太平記・2「新領主による荒土開拓」2020年04月28日 01:04

(「園芸家12ヶ月」作者・カレル・チャペック先生に捧ぐ)

(続き)
堕天使ルシフェルが世界に降臨しようとしたそのとき、私には奇跡が訪れた。
大天使ガブリエルが乙女のもとに舞い降りて
「アヴェ・マリア」
と告げたようなものである。

じゃない。

新しい薬の処方が劇的に効いて、長い寝たきり生活から復活したのである。

これには驚いた。
三十代半ばで
「今すぐ入院しないと、あなたは死ぬかも知れない」
と医師に言われてから、公的支援を受けて薬飲んで、ずーっと曇りか雨か嵐か、晴れても夜だったのだ。(それでも介護して親5人看取って、仕事も出来るまでは続けたが)
それが朝目覚めたらパッと
「晴れときどき曇り」
になっていた。
薬が手放せないとはいえ。

まずは台所に立って、包丁握ったりコンロに火をつけてみたりした。
次に洗濯。最初は室内干し。
洗う量が増えたのでベランダに出たら。

あらまあ。

私、瀧廉太郎先生の気持ちが突然分かったんである。
そこは「荒城の月(昼間だけれど)」の世界であった。
写真で言えばパリのウージェーヌ・アッジェ。
「廃園」だったんである。
積んであるプランターと転がっている植木鉢の数々、エアコン室外機の上に大鉢ふたつ。
息をしているのは「いちご」と「ブラック・ベリー」
あと何か分からん枝が芽吹いているのと、緑の葉で棘があるの。そしてなぜか、今にも引っこ抜けそうな枇杷。

私の眠れる「みどりのゆび」がウズウズと疼きだした。

「さぁ、なんとかしなくちゃ!」
9歳児と7歳児と5歳児と3歳児抱えるお母さんがリビングでつぶやくセリフかもしれない。
私は腕まくりした。

そしてドッコイ氏に宣言した。
「今日からベランダは私の陣地です。」

芽吹いたものと緑のものには「目覚め肥」を少しと、土壌改良剤(新聞広告で取り寄せた)を少し加えた水をやった。
下葉の枯れたのと先芽の枯れてしまったのは取り除き、伸びすぎたものは剪定し、枝を誘導し、日差しに向けて鉢の位置を変えた。

こぼれ種で芽吹き、支柱も無いままうろうろと地を這い枯れてしまった朝顔は、水をやらず土を良く乾かしてから、根っこから引っこ抜いた。
土に根や枯れ茎を残してはならぬ。
枯れ葉と一緒にみんな「燃えるゴミ袋行き」。
土に混じってボロボロに劣化しているスーパーの袋(風よけにでも使ったか)も、養分・空気・水分の通りを悪くするので根気よくつまんで取り除いた。

ゴロ土は鉢底へ、細かい土は腐葉土と苦土石灰と竹炭とバーミキュライトを混ぜ合わせ、水をやって細菌の力で生き返らせた。

それを鉢やプランターに戻して、サラダ菜7種や細ネギ、大葉、葉大根などの種を蒔いた。
ベンジャミン、パキラ、パセリ、ローズマリー、スミレの苗を買ってきて、鉢に移した。
ミニバラとアイビーも買った。
まだ埋まらないプランターと鉢のために、二十日大根、にら、ルッコラ、バジルなどの種をそろえて、これはGW開け、もう少し温かくなってから蒔く予定。

で、芽吹いていたり緑だったりしたものの正体をドッコイ氏に聞いたら。
「リンゴ食べたんで種」「夏みかん食べたんで種」「枇杷食べたんで種」「桑の木の前通ったら剪定してたんで、落ちた枝拾ってきて挿した」
以上全部氏の食欲と関係のある物件であることが判明。
この鉢の大きさでは、リンゴや夏みかんが実ったら頭でっかちで確実にひっくり返る。
が、桑くらいだったら何とかなるか、野生の桑の実摘んでジャム作ったこともあるし、今や「マルベリー」とかいって、ちょっとしたブームだし、ま、いっか。

しかし枇杷は…いくら何でもねえ…

そこでドッコイ氏と私との間で一悶着あるのである。

(まだ続く)

ベランダ太平記・1「領主交代の日」2020年04月27日 07:00

(「台所太平記」作者・獅子文六先生に捧ぐ)

私は物心ついたときから団地生活。
しかし両親は文化的な人で、読書、レコード、料理は手作り、服もセーターも母の手縫い・手編み。
そしてベランダには植木鉢と(まだプラスチックの四角いプランターがない時代である)火鉢を「睡蓮池」にみたてた金魚たち…私は水やりを手伝ったり、きれいに咲いた花を眺めながらひなたぼっこしたり、夏の朝、咲いた朝顔の花の数を数えたり。
両親は後に、組み立て式のガラス温室で洋ランやサボテンまで育てていた。

私は大学で日本画を学んでいて、植物を描くのは基本中の基本、20才で同じ団地の5階に1人暮らしを始めると、ベランダにいろいろな野菜やハーブや花の種や球根、苗を買ってきては育てていた。(食べるためと写生のため)
養母の介護で横浜に引っ越すので全部手放したが。

そう、私は「みどりのゆび」の持ち主なのである。

比べて夫・ドッコイ氏は小学校でも朝顔などの「植物を育てる」という授業がなかった。
山深い信州、どの家の子も「知っててあたりまえ」(田植え休みがあった)なうえに、先輩の代で都会から来た先生が大失敗をやらかしているのである。

学校でひとり1鉢「へちま」の種をまき、育てた。夏休みに各家に持って帰って、庭におろして観察日記をつけるように…
さあ、夏休み初日「緊急連絡網」である。
「へちまは今すぐ引っこ抜いて、捨てなさい!」
各家で植えているきゅうりと交配して、貴重な夏野菜が「苦くなってしまう!」ということに、農家の親が気がついたのだ。

と、いうわけでドッコイ氏は
「植物栽培に関しては真っ白」
であった。

サラリーマン時代は海外出張族だったし、出張がなくても日本で朝星夜星、今の団地に引っ越して、会社を辞めて、失業保険で食いつないだり、公務員補助のアルバイトをしたり、それが4ヶ月ごとに1ヶ月強制的に休まされるので「日給5千円で無収入期が入る」ので辞めたり…(今は病院勤務で安定しているが)の間に、自分の時間がたっぷりあるとき、何もないベランダに降り立ち、ふと
「あ、何か植えてみよう」
と思い立った。
私は病気で、園芸どころではなかったので、氏にまかせていた。

氏はガーデンセンターに車で行って、大きな鉢・プランター・土・季節の種や苗などを買って来た。
園芸本は買わない、氏の知識はインターネット頼みである。
それで、朝顔や、野菜などを育て始めた…のだが。

残念ながら失敗続きである。
ベランダに洗濯機を置く時代が終わって、水道栓がない。
夏は過酷な環境である、枯らしてしまうのだ。
私はまだ「国産銅製じょうろ」を作る職人さんがひとり残っていたので、注文してプレゼントしたのだが、なんとなく持て余している様子。
「先口」も使いこなせないで、種まき用の目の詰まりやすい方のみ使用、大きな目の先は台所の引き出しで眠ったまま。

いろいろやったが、収穫は大鉢に植えた「いちご」が季節終わりまで1日数個、ドッコイ氏が
「はい奥さん」
と流し台に摘んだのを洗って置いておいてくれる、といったところであった。

しかし、今年2月、異変が起きた。

なんと私が「長い寝たきり生活」から復活したんである。

(長いので続く)

真夜中に「からし高菜のバラ肉炒り煮」を作る2020年04月15日 02:12

ドッコイ氏は疲れて帰って、「鶏肉の赤味噌山椒焼き」と「じゃこ天と大根の炊いたん」を「ああ、美味い」といって食べて、コロンと眠ってしまった。
私は友人に手紙書き…
で、ふと気づくと真夜中、しまった、明日の朝ごはん…!

冷蔵庫を見る。
豚バラ肉のかたまり、ほどよく熟したのがある。
(鶏肉と違って、豚・牛は、少し寝かせると美味しくなる。もっとも牛には「合い挽き」以外「ランデヴー」の機会もナイが・笑)
かたまり肉の方がイイのである。
薄切りはどんどん乾いてゆく。
かたまりだと、傷んだところは削いで、好きな厚さ、大きさに切り分けて料れる。

「仟(せん)」というメーカーの「からかもん」という「ウコン塩で漬け込んだ高菜を油で炒め、唐辛子を加え…」た、美味いからし高菜が一袋、ふう、よかった、ヤレヤレ…

「からかもん」半袋に、薄切りにしてから細かく千切りにしたバラ肉同量。あらかじめ薄切りにした肉と違い、厚みにも細さにもバラつきがある分、味がランダムに浸みる。
日本酒と少しのごま油で炒め、日本酒、めんつゆで炒り煮にする。
ウチの「常備菜」である。熱いご飯に、チャーハンに、パスタに、卵焼きに、と化けてくれる。

なぜか「仟(せん)」でなければならない。
他メーカーのからし高菜を試したが、美味く出来なかった。
不思議なものだが、これも「相性」なのだろう。
「仟(せん)」を扱っているスーパーは今のところ一社。
チェーン店だが、ここが無くなったら、あとは通販で、高い送料を払わなければならない。
「コロナ騒動で潰れてなどくれるなよ…」
と念じながら、冷めた炒り煮をタッパに移す深夜2時である。

多摩丘陵・風の谷より2020年04月11日 02:54

23区に次いで感染者が多いからか(すぐ隣の県の駅から鉄道で感染したのがイタかった)、市の防災無線がやたら張り切っている。
障がい者の生活のための実験都市で、高齢者も多い事を考えると
「市民の空気読めてないなー…」
なのだが、お役所も役割分担があり、必死である。
静かな田園都市へはなかなか戻れそうもない…

多摩丘陵・風の谷より

4月8日の郵便局2020年04月09日 00:11

郵便局に行ったら、局員さんたちVS私ひとり!

いつもは混雑して、順番カード持った人たちでギッシリなのに…

郵便振替の後「定形外・規格外・84円切手8枚と18円切手2枚と、懐かしの2円切手1枚の変則筒状荷物」を出したのだが、窓口のお姉さんは切手を愛おしむように数えてくれ、嬉しそうにニッコリ笑った。

まあ…!

やっぱり「お仕事」って楽しいモノ、よねー!

コロナの満月ふたたび2020年04月07日 23:15

あれから1ヶ月たっても、世間はコロナコロナと大騒動で、夜一人歩きしている人影がまったくない。

ドッコイ氏は病院の仕事で、在宅勤務どころではない。メンバーが入れ替わったり、担当の患者さんが変わったり、連日クタクタになってご帰還あそばす。

こちらとしては「長すぎる寝たきり期」もやっと脱出したことだし、体も頭も動くようになったので、野菜とタンパク質たっぷり、脂肪分少しの献立を考え、台所に立ってクルクルと「美味いもん」を提供し、満足してもらうことが第一。
そう、今ドッコイ氏を幸せに出来るのは、私の働きと患者さんたちの穏やかな笑顔なのだ。

だから毎日新鮮な食材を買い出しに出かけ、えっさかほいと担いで帰ってきて、包丁各種(大小あわせて5本ある)振り回して切ったハッタ、火加減よろしく、いろいろ料るんである。

ドッコイ氏が帰宅するなり「買い物に行く」と言う。
仕事で必要なモノがあるらしい。
「んじゃ、ま」というので車で出かけた。
駐車場に行こうとしたら市の防災無線で
「コロナですから無駄な外出はお控え下さい」
と放送があった。こっちは仕事の買い出しである。
いいや、いいやとGO。

日も暮れて、歩行者は、いない。
対向車のマナーが妙に悪い。開き直って
「そこのけそこのけオレ様が通る!」
に人格豹変しちゃったドライバーである。ああ、あさましい。

とりあえず大きな「百均」で必要なモノを買う。
ドッコイ氏が棚を探している間「ここで待ってるわ」のコーナーで、偶然エア・プランツと多肉植物(すごく小さい鉢・苗といってもイイ位)を見つける。元日本画家志望、植物育ててン十年、すごく傷んでいるのと、イイのを見分けて、合計金220円也で買う。台所に、パソコンサイドのアンモナイトの化石の上に、置こう。
百均は客で賑わってるな。
みんな「3缶百円の甘い飲み物」とかバンバン担いでいく。
小さいお子さんが家で待っているのね。

倉庫改造した老舗スーパーに行く。
残念、トイレットペーパーは今夜はもう無いや。また今度ね。
ノザキのコーンビーフの「台形オールド缶」3コ900円。
いっときネットでとんでもない値段吹っかける馬鹿と、それに引っかかる馬鹿がいて、テレビニュースになったな。
これが見納めだ、買おう。
ニューコーンビーフは山積みだけどいいの、若くて貧乏な頃たんと食べたから。
あ、イタリアのリキュール(薬用酒)「アマレット」がある!
ビックリ、イタリアからの輸入モンはもう当分お目にかかれないと覚悟してたから。
これはアイスティーに垂らすとすごく心が遊べるんだ、買おう。
毎朝ドッコイ氏がオムレツ食べるから、ケチャップ買おう。

と、なんのかんのと買い込んで、車へ。

ふと、駐車場の空を見る。

ああ、満月。

また満月か、スーパームーンだよ、てことは今度の日曜はイースターか。

ローマ法王は、ミサはやれないけど、世界に向けてメッセージ、きっと
「みなさん、今こそ分かち合い、愛し合いましょう」
ってね。前の引退したドイツ人法王は教条主義のワカランチンだったけど、こんどの法王は、私本能的に分かるんだ。

ああ、まためぐって「コロナの満月」、あれから我が家もいろいろあったけど、とにかく28日過ぎたのね。

家に帰ってテレビ見たら、イタリア人記者の「責任はどうとる?」の質問に、安部総理が
「そういう問題ではない」

あ~あ、こいつはまた尻はしょって逃げるのか。

人物としての好き嫌いは別として、8時からの都知事の会見の方が、まだ具体的で的確だわ。
「こう我慢して欲しい、これは保証します、これは禁じます」って。
とりあえず交通システムは維持。大阪市では「どう転ぶかわかりません」だけど、首都圏はとりあえず「維持」。

午前0時過ぎたわ、日付変わって「緊急事態宣言」つまり戦前で言えば
「戒厳令発令」
なのね。

明日の朝は「蕎麦屋のカレー」と「中華風キノコ卵スープ」と「カブの浅漬け」、もう準備しちゃった。

日のあるうちに地元スーパーへ歩いて
「しめじとヨーグルトと、なにかお魚」買いに行こう。
普段はバスで3つだけど、お天気崩れないみたいだし、公園で遊んでる子供たちの姿見れるし、のんびり歩いて行こう。

空に昼間の白い月、見えるかな。

まだ「コロナの満月・2巡目」だ。
絶対忘れない。

根三つ葉、新鮮!2020年04月06日 21:53

脚を見て貰っている整形外科の帰り、根三つ葉のベラボーに新鮮なのが手に入った。

しめしめ、根っこはよく洗ってキンピラ、茎から上はさっと湯がいて水に放って、絞って、ササミの裂いたのと、おしょうゆと味の素で「簡単一鉢」だー!

根三つ葉はここいらへんでは「年に3度会えたらラッキー!」な、旬の短い葉もの野菜。

養母たちの大好物だったな。

う〜ん、「大正の、食膳の味」…

「准・戒厳令下の東京」2日目の夜の過ごし方2020年03月29日 21:20

ドラッグストアへ。朝からの雪で「買い漁り隊」の出足も鈍ったか、ペーパー類は出回り始めた。
だがマスクがまだ無い。
ついでに小さなリカーショップを冷やかし気分で見て、アマレットのハーフボトルを買おうとしたら、なんと
「ベイリーズ・アイリッシュクリーム」
とこんにちは。
しめしめ、これを牛乳で割れば、夏にアイスココアが飲めるぞ。

「准・戒厳令2日目」雪です。2020年03月29日 13:15

さて、『准・戒厳令」2日目の日曜日。
私の住む町は雪です。
窓の外、銀世界、まだ降りやまぬ。

ふと思いだす出す…

そう、まるで「2・26」の日。

これで空にアドバルーンが上がっていればカンペキ!