東ヨーロッパの同性愛2015年10月13日 02:17

ポーランド出身のバチカン高官神父も出たが。旧共東産党政権では「治療の必要な精神病」と考えられていた同性愛。
いっとき理解が深まったが、プーチン政権下でホモフォビアが再び増大。
プーチン。好きじゃないんだ、プーチン。

>ロシアでの新たな世論調査によると、5人に1人が同性愛者はliquidate(粛正、消滅、殺す)されるべきと考えており、37%がLGBTIの人々を社会から隔離して欲しいと望んでいるという結果が。(ありがとうございます、田亀源五郎先生)

タイトルは忘れてしまったが、共産主義崩落直前のハンガリー(だったと思う)実験モノクロ映画だった。
ちっぽけな女の子が精神病院を退院する。
彼女は同性愛者であることがばれて強制収容、治療となったのだ。
「もう女性に性欲を感じないね?」
「感じません、先生」
「よろしい、君は明日からここで働きなさい」
指示されたのは階級社会で最低のミシン工場。
1日中ミシンを踏み続けて、私服も買えないで、休日薄暗い女ばかりの酒場へ行く。
やっぱり東欧体制とは言えハッテン場はあって、彼女はそこで以前の恋人から
「ねえ・・・」
と声を掛けられる。
「だめよ」
ふたりでいるところがばれたら、再び病院送りだ。

彼女は絶望し、貧しい縞の工員服で町をさまよい歩き、ついに行き倒れる。
通りすがりのリムジン。
「ちょっと、止めて」
と降りてくるのは大柄な、贅沢な毛皮のコートを身にまとった「奥様」だ。
「かわいそうに、非道く弱っているわ、車に乗せて」
「はい、奥様」
女の子は高級ふかふかベッドで目を覚ます。
奥様は共産党高級幹部の妻、夫は出張でモスクワ滞在だという。
「夫はとっくに私を愛していないわ。ただ存在が必要なの。」

そこではじまる、夢のような、奥様との愛の日々。
「小間使い」の名目で雇って、奥様は上流階級の生活を体験させる。
しかし、ああ、しかし突然帰ってくることになった夫。
ふたりは引き裂かれてしまうのか。

そこで奥様と女の子は国境の川目指して逃避行に出る。
当然警備隊ウヨウヨ、なんと女の子をかばって撃たれたのは奥様であった。
とんでもない人を撃っちゃったというので、兵士は緊急首都の病院に奥様を運び、急いで手術である。
「よし、命は取り留めた」というところでセリフは終わる。
女の子はひとり、国境の川沿いに残されている。
愛しい奥様はもういない。
ふらふらと川を渡り始めたところでパンッと撃たれ、倒れて映画は終わる。

さーて、この映画、タイトルも監督も分からないんだわさ。
VHS時代に一回レンタルで借りて観ただけ。
モノクロ、というのと解放前の東欧映画というのが印象的で忘れられない。
DVDになっているんだろうか、タイトルをご存じの方、お教えください。

映画「新・メアリー・ポピンズ」2015年09月15日 19:22

ミュージカル映画『メリー・ポピンズ』、ロブ・マーシャル監督で再映画化

大丈夫か?

映画メリー・ポピンズは1964年に映画化されているが、これは当時のアニメと実写との合成、と言う意味では画期的だったが、正直言って失敗作だった。
何よりもディック・バン・ダイクがアメリカ人むき出しでひどい。
ジュリーアンドリュース(イギリス生まれの彼女は、イギリス人アメリカ人演じ分けられる希有な女優)はやはり本作ではなく翌年の「「サウンドオブミュージック」でオスカーを取るべきだったし、「新技術」にひっぱられて、肝心の「原作」パメラ・トラヴァースの1930年代に描いた世界がどこかへ飛んでしまっている。

映画版が出来たときディズニープロに呼ばれたトラヴァースは「とても良い出来ですわ、ディズニーさん。ただ私の意見をいくつか述べさせてもらうと…」といいさすと、ディズニーはさえぎって、「これで完成です。これを上映します。これは決定です、トラヴァースさん。」
と言ったそうだが、彼女の意見が採り上げられていたら、もっと品のいい、ブリティッシュ・スタイルの映画になっていたはずである。

今度の舞台は「20年後の大恐慌のイギリス」
イヤな予感がする。先日制作が決まった「新・若草物語」未来のフィラデルフィアを舞台に悪と戦う四姉妹が主人公だという、それもう「若草物語」じゃないから。

メアリー・ポピンズがマシンガンぶっ射さないよう、祈る私である。

世紀末「若草物語」2015年08月13日 21:08

爆笑・田亀源五郎先生
「古典小説「若草物語」が“世紀末もの”としてドラマ化 「ディストピアSFとしてドラマ化/荒廃したフィラデルフィアの街を舞台に4人姉妹が陰謀を暴いていくサバイバルストーリー」それ既に若草物語でも何でもないから」…
いっそ日本版で「細雪・2199・KANSAI」とか…谷崎先生怒るぞ~(笑)

Pourquoi Pas?(プルクワ・パ)2015年08月08日 20:31

これ、オードリー・ヘプバーンが映画「ティファニーで朝食を」の中で何度か言うセリフ。
フランス語で「なぜいけないの?」なのだが、
彼女の役どころは南部のピーナツ農園脱走して
大都会でオシャレに暮らしているはちゃめちゃ娘で、
南部なまり丸出しをオシャレに包み隠し、
フランス語で(日本で言えば会話の中にいきなり「ホワイ・ノット?」と出てくるような)
そんな、パンチの効いた切り返しである。

で、「Pourquoi Pas!」という映画が昔あって、
フランソワーズ・アルディーの元夫ジャック・デュトロン主演で
「男二人と女の三人の生活、なぜいけないの?」という、
今で言うならGBTな内容だったらしいのだが、
悲しいかな日本では封切られなかった。
雑誌で内容だけちらっと出て、すごく見たかったのだが…

大山のぶ代さん2015年06月21日 21:15

大山のぶ代さんは、「ぶーふーうー」の頃から大好き
ドラえもん大好き、アルツハイマーになっちゃったのは残念だけれど、理解ある夫砂川啓介さん(初代「おかあさんといっしょ」たいそうのお兄さん)と2人3脚でがんばって欲しい。
この人には笑って死んで欲しい。
で、「こんにちは、ぼくドラえもんでした」を読んだり、「ドラえもんのび太の恐竜」を見たりしているのだが。
「端役」というのも見たことがある。向田邦子脚本、森光子主演の「じゃがいも」である。(コロッケ屋さんの物語)「ちょっとぉ、昨日買ったコロッケ、いたんでいたわよ~」というだけのクレーム客役。それで脳裏に焼き付けちゃうんだから、やっぱりスゴイ。

お楽しみ映画2015年05月29日 22:35

7月発売の「グランド・ブダペスト・ホテル」が、今なら安かったので予約した。イチオシ女優レア・セドゥがちょこっと出ている。楽しみ。

女優、レア・セドゥ2015年01月07日 23:41

「あ、映画『美女と野獣』の『ベル』は『アデル、ブルーは熱い色』の『エマ』役の女優、レア・セドゥ、同一人物だ!」と今気付いた。
歯並びと(治したのね)髪型とまゆ毛の濃さで、ずいぶんイメージ違うなあ…
女優さんって…化けるわぁ~(しみじみ)
今後が楽しみ♪

しかし彼女、フランス名門映画会社「パテ」の会長孫だし、映画一族のお嬢様で、ということは「アデル」のエマ役、歯並びわざとずらしたのかしら?

クレオパトラは全部引っこ抜いて「真珠の入れ歯」だったというが(ヒエ〜!)『美を演じる』って、えらいこっちゃ!(笑)


このエッセイは「UFO文學14年度冬季号」に掲載しますので、引用・盗作を固く禁じます。
発覚した場合は提訴します。

辻邦生さんは2013年09月08日 21:53

これをパリからの手記で日本に紹介するとき
「グッドモーニング・バビロニア」と訳しました。
ま、何はともあれ「グッドモーニング・バビロン」をまた観たくなってアマゾンで探したら、とんでもないお値段になっていました。名作なのに!もっとたくさんの人に観てほしいのに!「やっぱり猫が好き」の「マンション火事の巻」の後半、これのラストのパロディーなのに!(笑)

ハチ公物語2011年09月06日 17:43

いきなり1987年制作のファミリー映画の話で申し訳ないのだが。
友人は確かに見たという。
ハチが左斜め45度で飛んでゆくのを。
これは密林でレンタルビデオ崩れで1円になった「ハチ公物語」を買って確かめるしかない。
わー、加藤嘉さん、殿山泰司さん、浦辺粂子さん、山城新伍さん、菅井きんさん、懐かしい名優勢揃いである。
書生役は尾美としのりさんだし、お手伝いさんは片桐はいりさんだし、主役は仲代達矢さん、その妻に八千草薫さん、何て豪華なキャストなの。
原作と脚本が新藤兼人さんだし。
しかし、秋田から渋谷までチッキで運ばれてくるハチは生後2ヶ月にしちゃでかすぎるんである。
何かの事情で撮影遅れたのね。

は、さておき。
友人はこの心温まるファミリー映画のラストシーン、ハチ公が死を迎えるとき、幻でご主人様が帰ってくるのを見る、そのときに嬉しさのあまり飛びつく、その角度が左斜め45度だったと言うんである。
「投げたのよ!」

こういったバカバカしいことには俄然興味がわく私である。
実際に手に入れました、見ました。
おお、ハチが雪吹きすさぶ渋谷駅の前で力尽きて伏せて、それでもご主人様の帰りを待っているぞ。
と、そこへ幻の仲代達矢、おもわず駆け寄り飛びつくハチ!

左45度ではなかった。しかし、飛びついたらみょ~んと体伸びますよね。

下半身丸まって防御の態勢。こんなポーズじゃ飛びつけないよー。

結局「スタッフがかかえて投げた神話」は覆されなかったのデシタ。(笑)

しかし、駅前の焼き鳥屋台の奥さん役、加藤登紀子さんは上手いなあ。
「居酒屋挑治」のときもそうだけど、好きだわ、わたしゃ。

観ました映画「デンデラ」!2011年08月21日 02:00

涼しさと共に、お隣の市の映画館にやっとやって来ました「デンデラ」!
6月25日の封切りから2ヶ月近くたっています。
スタートは夏前で梅雨寒の頃…のはずが、今年は、あっ!という間に猛暑が来てしまったので
「これは残暑も厳しいっていうから劇場で観るのは無理かな、DVDかなー」
と思っていたところ、運良く涼しい日、しかも休日だったので、ドッコイ氏に車出してもらって、母と3人で行って来ました。
ネタバレはしません。
公式サイトの媒体用PVで浅丘ルリ子さんが天願監督とエンディングについて話し合っていたのが、「ああ、これなのね」とよく分かりました。
アイパッチで一見ワイルドな倍賞美津子さんが、先入観とずいぶん違ったけれど、作中で十分納得させる設定が明らかになったし。

上映前の予告編で、原田芳雄さんの遺作になった「大鹿村騒動記」にものすごく食指が動きました!
大楠道代さんは「チゴイネルワイゼン」と「ラッキー・天使都に行く」以来だわ。