東京の雪2023年02月10日 23:59

東京で雪が降っている。
この冬初めての積雪である。
東京は雪に弱い。
江戸・明治には人力と(旧江戸はとにかく水路の街だったので)水運でなんとかなったが、電車・自動車頼みの戦後高度成長昭和以降は「雪に対して打つ手なし」になってしまった。東京23区なんて積雪5センチ以下でも「大雪警報発令」騒ぎなんである。10センチ超えると救急車で搬送されるケガ人が軽く200件こえてしまう。
首都高速環状線は片っ端から入り口閉鎖になるし、電車やバスは遅れたり間引いたりストップしたりで、人の流れも物流も大騒ぎである。
乗換駅なんかホームから人がこぼれてしまうので改札を閉鎖して、駅の外まで十重二十重の大群衆で、帰宅ラッシュに重なると、もうとんでもない混乱になってしまう。
東京とそれを取り巻く首都圏は、とにかく人が多すぎるのだ。
大問題なのはこの雪が都立高校の受験スケジュールとかぶってしまっていることで、浅草・新宿・渋谷あたりはすでに雨になって積もらないらしいが、東京の西、八王子や青梅はもう「山」エリア、どんと積もるし溶けない。中3の受験生を交通遭難者にするととんでもないことになってしまうので、受験会場である高校前の坂道の除雪から、昼の弁当を入手できなかった受験生のカロリー補給、試験が終わっっても無事に家に帰りつけるかの心配、と、もう職員総出で大変な状態らしい。
センター入試といい公立高校、私立受験といい、なんで日本列島一番厳しい季節にやるのかなあ。
冬入試は中国・韓国、東アジアには多いけれど、世界全体では「夏前入試で新入学は秋から」が多数派だ。海外から日本への「留学生」は、半年待機しなければならないのが現状で、これが日本の大学への積極的留学を阻む大きな壁になっているという。
桜咲く中、心新たに「ピカピカの1年生」というのはとっても美的ではあるけれど、地球温暖化で「日本は夏猛暑冬豪雪化がますます進むだろう」なんて予測を耳にすると、このままで大丈夫かな、とも思う。

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