遮断機の地域的機能2020年03月27日 02:56

「コロナという特急列車」に、どこで遮断機を設置したら良いのか…
人権侵害や人種差別は絶対避けねばならないし、安全圏の確保というのは本当に難しいものだ。

私の住む東京では、知事が
「週末不要不急の外出を自粛して下さい」
と、事実上「ソフト戒厳令」状態で、スーパーは野菜も肉もパンも麺も空っぽ。

ふう…

スーパーに見る「准・戒厳令下」における経済学及び文化活動に関する考察2020年03月27日 22:36

昨日夜7時、ドッコイ氏と共に街道沿いの大型スーパーに行った。食料品の充実した、「ファミリー型スーパー」である。
しかし、昨夜は空気が違った。

駐車場は満車、あちこちにカートや買い物かごが置き捨てられている。いつもよりマナーが悪い。
店内に入る。
子供がひとりもいない。
いるのは両親らしき男女2人連れ、もしくは「おっさんひとり客」で、全員マスク着用。(私たちはいつも通りノーマスクだったので、ちょっとビビった)
客は黙々と買い、両手いっぱいの袋を車に押し込み、去って行く。
子供の好きな「パン・お肉」と、親の食べさせたい「野菜」の棚がカラッポである。子供の嫌いな「お魚」の棚は山積みである。
牛乳がない、油揚げがない。納豆がない。
「紀文の魚河岸あげ」(はんぺんと豆腐のイイトコ取りの揚げ物)を、
「これで煮物を作りましょう。」
と買って、30分後に駐車場に戻ると……
「このスーパーはカラ」
という情報がSNSで流れたのか、満車はどこへやらガランガランである。
多すぎる・早すぎる「情報」というのは、本当に怖い。

そこから、ふと思い立って、ふたりの嗜好品を買いに、倉庫を改造した取り次ぎ店系列の老舗に行った。駐車場も店内もガラガラである。
しかし、入るなりドッコイ氏が左を見て
「あ、ネピアのトイレットペーパー!」
なんと、どこのドラッグストアでもホームセンターでも連日売り切れの、しかも我が母は90才で便秘気味・シングルの高級トイレットペーパーでないとダメ、というのが……
入口に積んであった。
「お一人様一点限り」ではあるが、ドッコイ氏が
「これはお母さんでしょう!」
と言ってくれたので(氏は二親もういない)買う。
これまで、私が母宅の在庫を確かめて、昼間の人目のある団地住まい、売っていないはずのトイレットペーパーの大袋引きずって持ち歩くのはいかがなものでしょう、とディパックに1~2巻担いで持って行って補充していたのである。
夜陰に乗じて母宅に届けたら
「ああ!ありがとうー!」
と、普段は
「大丈夫よ、私は戦争東京焼け野原体験者だからね」
と明るく振る舞っていた母の、本音の声が出た。
安堵して帰宅。

さて本日。
ハウスクリーニングだ、入稿したはずの原稿紛失だ、(これもコロナのドタバタにまぎれて、らしい)では次の回の原稿5時までに窓口に、郵送じゃもう間に合わない、
「ええ、自分で持って行きますからー!」
の大混戦をクリアして、翌日、地元の、徒歩かバスで行く、品揃えがよく、裕福な高齢者が多いので品質も保証のスーパーに行ったら。
野菜も、お肉も、たっぷりあった。
ただ……
「米」がない。
お孫さんを預かっている所帯も多いらしく、冷凍食品の「チャーハン」「ピラフ」「チキンライス」が売り切れである。
美味しいことで有名な(タクシー運転手がランチタイムに、ここのカレーパン目当てで駐車場にやってくる程である)、ちょっとお高い菓子パンも、ない。

こちらは「ふだん通りの客」である。
切らしてしまった青のりやゴマや缶詰を買って、商店街のカフェ&ランチ、高齢者と障がい者で運営している店に入ってアイス・カフェオレ飲んだ。
窓の外、団地が出来たときに植えた桜の大樹が見事に八分咲きである。のんびりナポリタン食べてるおばあさんがふたり、食事を終えて窓際で「お手紙書いている」おじいさんひとり。
「あ、50円の割引券使えます、これはこのままお持ち下さい、次回使えますので」
と、表情が表に出せないという障がいの(でもよく観察すると、とても熱心ではにかみ屋さん)男の子が言う。
私も常連認定ってことですかね。

「准・戒厳令」を発令した小池都知事は
「この土日、不要不急の外出はしないで下さい」
と言い切った。
しかしこの店では土曜日
「童謡&紙芝居、無料アワー開催です。みなさまのご参加お待ちしています!」
を実行するのである。

東京スーパーとその周辺の「経済および文化的活動」は、政治屋さんの思惑とは別のところで動いている。