ここでちょっと・昨夜の地震2020年03月13日 12:31

夜中の3時に地震があった我が町。洗濯ハンガーが落ちる音がして、こ、これはドッコイ氏直撃か!?と見たら、ギリギリセーフ、彼はスースーと寝息を立てておった。しばらくスタンドランプに浮かぶ寝顔を眺めていた。そうそう、これよ、この横顔よ、あのとき私が惚れてしまったのは… (苦笑)

で寝そびれて、寝坊して、こんな時間にカチャカチャ…

メガネ屋パニック&花屋夫婦げんか顛末記・下の巻2020年03月13日 14:48

 さて、夫婦げんかの仲裁に入った花屋だが。
室内犬は吠えまくるは、夫婦は言い争いが止まらないは、とんでもない状況に、ローズマリーとパセリのポット持って入ったのだが。夫が奥へ引っ込んで妻が売り場に出てきて、何を言い争っていたかというと「卒業式は決行になったから、後輩から先輩に送るサークルブーケ」の仕入れの件であった。
地下1階、水たっぷりの商売なんで寒い。
しかし妻はこうなったら話が止まらぬ。(基本、品揃えはとても良い・ただ置きっぱなしの缶入りキンチョウ蚊取り線香が水がかかったのかカビている)「正月には松が売れた、今の家には床の間がない、華道をやってる娘さんが消えてしまった…」と聞きながら、

ーあ、こんなところにミニサボテンがある、今度メガネ屋の受け取りに来たとき台所用に買おう!

などと思っていたら、花についてきた農家からのお客さんテントウムシが飛んできて
「あ!かわいい」
「夏にはどこからかオニヤンマが来るのよねー」
「それはステキ。ではまた来ますねー」
と退場。夫は集配、犬も鳴き止み一件落着。

以上 おしまい

キールの思い出2020年03月13日 15:51

キールが好きだった

カシスリキュールの白ワイン割り。
キールロワイヤルも好き(シャンパン割り)。
カクテルは某所でオリジナルレシピコーナー作っちゃったほど好き。
女バーテンダーに本気でなりたかった30年前…

バーテンダーは「男の世界」だった。私はブレイクスルーになりたかった。漫画の仕事が忙しくなって認定資格取り損ねたけれども、そしてバーテンダーという世界そのものもハリウッドの影響で「見世物」になり果ててしまったけれども…

まだ未練はある。
ウォッカやジンやアイリッシュウィスキーのボトル並べて、ミントや果物、梅酒などのリキュールとポートワインやシェリーでブレンドして、炭酸水注いで、ぼんやりながめて、アルコール飛ばしながら呑んでいる。
良いバーテンダーには、実は下戸が多い。

 旧東京駅のスタンドバーで、
全く呑んだことない女性に
「ただの『コーヒー牛乳』よ」
と言ってカルーアミルクを頼み、
自分はさて、と見渡したら黒板に「カシスキャンペーン」と。
「まあ黒スグリのリキュールね、お願い」
「いかがいたしましょう」
「白ワインで割って」
(ここで「キール」と言葉にしないのがバーの美学)

おしゃべりを楽しみながら、窓の外のレンガ造りの「丸ビル」を眺めていた。

ああ、そうだ、この建物の中に、戦前大伯父が弁護士事務所を構えていたんだった。
戦争で海軍主計課に行って、それで人生変わったんだ。
戦後は「冤罪専門弁護士」として、手弁当でコツコツ通って面会を繰り返し「徳島ラジオ商殺し」や…「免田事件」は最初だけ関ったんだっけ、お葬式の時内閣総理府から
「正五位」
と書いた額が届けられて、
「ああ、『殿上人制度』ってまだあるんだなー」
と納得したっけ…

丸ビルも東京駅も、新しくなった。
もう「東京」ではなくて「TOKYO」である。
沢田研二はフランス風に「TOKIO」と唄っていたなぁ…
赤レンガ駅のいちばん端っこにあった、おじいさんのやってる「切手屋」もなくなってしまった。毎月通っては懐の許す範疇で「50円」「10円」の、’50~’70の未使用色切手をシートで買って、使っていたなあ。
(今でも「切手箱」はどーんと3つある。私と文通すると楽しいよ♪)

あのときカルーアミルクのグラスを傾けていた女は、突然引っ越したらしく消えてしまった。

みんな
なにもかも
どこへ流れていくのだろう?

そんなことを思い出し続けるために
カクテルはあるのかもしれない…

キールが飲みたい…そう、今。