牛と新婚妻2012年07月03日 22:24

「育牛換金商法」で潰れちゃった「安愚楽牧場」であるが、今日、告訴された。
「育牛換金」とは、クライアントに「高級和牛の仔牛」を買ってもらい、牧場で飼育して、成牛になったら市場で売って、その儲けで「元金+高利息」をお返しするという商売である。
とっくに赤字で契約数の牛もおらず、ペーパーカンパニーになっていたのだが、それが明らかになり大騒ぎになったのはいつの頃だったろうか。
私が成人する頃には新聞に「ボクんちの牛!」というコピーの広告をばんばか載せており、高利率な上に肉製品の「中間利息」もあるという内容だった。
で、十年後くらいに私は結婚するわけだが、その頃はすでに「安愚楽は危ない」というウワサが一部で広がっていた。
団地に暮らしていたので、月2回刊の無料タウン紙が何種類もポストに放り込まれ、それにはたいてい「家計簿相談」の欄があって、「他人サマのフトコロ具合」というモノはなかなか興味深く、眺めていたのだが…
「新婚妻です。なけなしの貯金200万円、夫に『財布は君に任せるよ』といわれたので全部仔牛に投資してしまったのですが、早まったでしょうか?」
という問があり、経済ジャーナリストの先生の答はズバッとひと言
「早まりましたね。」(!)
だったのを印象深く覚えている。
しかしその頃、私は絵描き仕事をしていたので、自分の稼ぎの中から資料と画材にバンバカ使っていたのだが(資料集めで破産したオランダの画家ブリューゲルのようだ)団地妻さんたち(団地専門紙だからね)の家計簿が子供のあるなしにかかわらず判で押したように一律「小遣い:夫3万円、妻5千円」だったのには首をひねったもんだ。
そういう家計簿で応募してくる家庭をモデルケースとして選んでいたのだろうか?
「一応そう書いておくのがお約束」だったんだろうか?

コメント

_ とんまるき ― 2012年07月05日 16:21

私が新妻の頃とも時期が被るんですが(笑) 主婦の○ という新妻のお手本みたいな雑誌にも よく広告が出てましたです。
二百万の新妻さんは もしかしたら お手本にも載ってたしなあ なんて思ったかもです。

わっ私は 資本金が無かった事実より先に 当時から黒い猜疑心の女でした(笑)

_ 抜刀質店 ― 2012年07月06日 04:54

私は「仔牛買うなら画材買え!」でしたので…(笑)
ひとり暮らしで自由業(まだ駆け出しでビンボウ)だったころの私は、冬の夜、近所のの公園のケヤキの木にもたれながら
「ああ、ここに毎日夜中の12時に立って神様にお祈りすれば空から千円札が3枚降ってくるのなら、毎晩立つのになあ。う~、それにしてもさむいなあ…」などとアホな妄想をする「夜中の変なおねーちゃん」でしたよ(笑)。

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